「自分が本当にやりたい仕事が何か、わからない!」 就活で悩みぬいたZ世代・学生が「漠然とした志望動機」に自信を深めたワケ(1)

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   上司の言葉がけひとつで、モチベーションが高まった経験はありませんか?

   会社の中で実際に起きた困ったエピソード、感動的なエピソードを取り上げ、人材育成支援企業代表の前川孝雄さんが上司としてどうふるまうべきか――「上司力」を発揮するヒントを解説していきます。

   今回のエピソードを踏まえ、前川さんは「上司として、若者のキャリアの可能性を広げられるかかわり方が大事だ」といいます――。

  • Z世代・学生が涙したエピソードとは
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  • 就活で大事なことは
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超売り手市場の中で悩む、Z世代の就活生たち

   私(前川孝雄)は本業の企業内人材育成支援と並行して、大学でのキャリア教育を手掛けて14年になります。

   前職のリクナビ編集長時代も含め、20年にわたって就活の現場を目の当たりにしてきた中で、新卒一括採用という仕組みの変調を感じています。

   日本の大企業において、新卒一括採用と地続きである企業内での階層別教育、年功序列、終身雇用という日本型雇用そのものが変わり始めているからです。

   表向き、新卒採用の本格選考は大学4年生などの4月以降ですが、すでに内々定を得る就活生は珍しくありません。

   2~3年生の段階からインターンシップは盛んに行われており、オンラインでの合同企業説明会なども実施されています。これまで表面上は、新卒採用とインターンシップは切り離して考えるべしとされてきました。

   ところが、実態を踏まえ、国も採用直結型を認めるようになってきています。真面目な学生ほど、大学入学して1年過ぎると就活のことを考えるようになります。

「就活もしなければと思うんですが、期末試験やレポート提出もあって、できないのですが...」
「考える余裕がなくなってきて、何のために就活するのかも分からなくなってきて、やる気が出てきません」

   教え子の学生たちも、毎年悲鳴を上げています。

   就活スケジュールについては、経団連が紳士協定の形で制御することをやめ、いまは国が混乱を来さないよう、先導するようになっています。

   背景には、日本企業に特徴的だった、人に仕事を付ける「メンバーシップ型」雇用から、仕事に人を付ける「ジョブ型」へのシフトがあります。

   企業内において純粋培養で育てていくことから、社内外で適材を発掘し配置していく流れです。グローバルスタンダードに歩調を合わせる動きといえるでしょう。

   今回紹介するのは、そうした中で就職活動に悩む一人の大学生に対し、私が相談に乗ったエピソードです。読者のみなさんは、自身の職場に新たに迎え入れるZ世代の若者を理解し、育てる参考にしてください。

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