「全盛期を100とすれば、今は7割くらい」
大リーグに移籍する前の楽天時代を知る橋上氏は、田中の現状を「全盛期を100とすれば、今は7割くらい」と評し、次のように持論を述べた。
「日本に帰ってきてからの投球をみると、マウンド上での躍動感があまりない。年齢とともに球のスピード、切れがなくなってきている。球威が落ちている分、投球術や変化球の制球でごまかせる部分が多少あったが、昨年あたりから制球もままならなくなり、変化球の切れにも陰りが見えてきた。完全に技巧派として今からスタイルを変えることができるか。それができれば、あと何年かは投げることができると思います。が、現在のスタイルは中途半端に見えます。技巧派でもなければ本格派でもない」
橋上氏は田中のプロキャリアにおいて、今シーズンは大きな意味を持つという。今後、より長く現役を続けていくうえでは、投球スタイルを変える必要性があると指摘した。
「もともとどちらかと言えば、スライダーピッチャーなので、もう少しスライダー、フォークの精度を高めるとか、ストレートの割合をもう少し減らして新しい球種を入れるだとか......そういうことをすることによって、現役の年数が伸びる可能性もあると思います。投球スタイルの変更を視野に入れないと、この先は厳しいと思います。 ただ、オープン戦を見る限り、昨年の秋の右肘の手術の回復具合が100%ではないように見えます。今は使える状態にないと思いますので、今後どれだけ状態が上がってくるかを見極めながらの起用になるでしょう」
スポーツ紙の報道によると、永井怜投手コーチ(39)は田中に1軍で戦える体を準備させるために、3月中に行われる2軍戦に登板させない方針を明かしたという。
楽天は29日の開幕戦(楽天モバイルパーク宮城)で西武と対戦する。