職場の忘年会で、上司にお酒を注ぐ文化が最も不要だ――。こんな調査結果を、就職・転職に特化した匿名相談サービスを開発・運営するライボ(東京都渋谷区)の調査機関「Job総研」が発表した。グラスが空いた人に次の飲み物を聞くのは不要だという意見も、次いで多かった。
職場の飲み会で、上司に料理を取り分けたり、お酌したりする文化は昔からあるが、若者世代はどう思っているのか。J-CASTニュースBizは複数人に話を聞いた。
「上司部下の関係はあくまで業務内」
前出の忘年会に関する調査は2023年11月20日に発表された。会社員の男女1037人を対象にしたインターネット調査だ。忘年会が必要かどうかを尋ねると、「必要ない」と答えたのは50.3%だった。「全く必要ない」(21.6%)、「必要ない」(14.7%)、「どちらかといえば必要ない」(14.0%)を合わせたデータだ。
次に、上記の回答者に忘年会で不要だと思う文化を聞くと、「部下が上司にお酒を注ぐ」が最も多い48.6%。次いで「グラスが空いた人に次の飲み物を聞く」(43.3%)、「席順を気にする」(39.0%)だった。そのほか、「ご飯を取り分ける」(31.3%)もあった。
東京都在住の男性Aさん(20代)は、上司に料理を取り分けたりしないと取材に話す。「上司部下の関係はあくまで業務内での関係。人間関係の上下ではないと思うので、そんなところまで気を遣う筋合いはない」との理由だ。
一方、時と場合によって使い分ける人もいる。東京都に住む女性Bさん(20代)は、上司から料理が遠い時は料理を取り分けたりする。Bさんはコロナ禍中に入社したため、感染症防止対策の名残で他の人が口にするものに手を付けることに抵抗感があるという。
千葉県在住の女性Cさん(20代)は、そもそも現在の上司がこうした文化に抵抗があるといい、互いにお酒を注ぎあう関係だと話す。ただ、仕事の付き合いで社外の人と食事する場合は、Cさんから取り分けたりするように心がけている。