浪人の大先輩「9浪はまい」から受験生へ 「現役か浪人か」人生の分かれ道での決断方法【インタビュー前編】

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宅浪、仮面浪人どう考える

――浪人中きちんと勉強していたのに、再度第1志望に落ちる例はよく聞きます。それは、本人の勉強法がまずかったという原因が考えられます。浪人中に自分の勉強法が正しいか否かを自己チェックする方法はありますか。

濱井さん 基本的には、難しいと思います。他の受験生に聞いてみるか、模擬試験の結果を読み込んで、自分に何が足りないかを分析することですね。特に後者は、第1志望に受かった受験生は口をそろえて言います。ただ、自分を律することが出来て、かつ、すでにそれなりの偏差値がある受験生でないと難しいでしょう。

――自己チェックが難しいなら、本気で第1志望に入りたい人は自宅浪人、通称「宅浪」はやめた方が良いでしょうか。

濱井さん そうですね。本当に自分を制御できる人でないと難しいと思います。予備校に行くと相当額のお金がかかりますが、テキストや先生・チューターの方々のご経験にはそれまでの受験指導で培われたノウハウが詰め込まれていますので、自然と正しい勉強法に導いてくれると思います。

――「仮面浪人」というものもあります。純粋に浪人するのと仮面浪人、どちらがより第1志望に受かりやすでしょうか。

濱井さん 純粋浪人ですかね。やはり、「学生の地位をとりあえず確保する」よりも勉強に身が入るでしょう。どうしても仮面浪人するのであれば、「欲張らない」ことです。

――と、言いますと?

濱井さん 仮面浪人は純粋浪人に比べて、勉強の際に必死さを保つことが難しい。私が行っていた予備校の仲間たちを見ると、学力は、「試験を受けていた時の実力のワンランク上」までしか伸びないことが多いように思います。大学受験では「日東駒専」「GMARCH」「早慶上理」といった言い回しが多いですが、仮面浪人で狙えるのは、自分がとりあえず入学した大学のワンランク上までに感じます。

――濱井さんが考える、浪人中のモチベーションの維持方法って何でしょうか。

濱井さん 受験勉強における短期的な目標を立てる。これを知ったのは、9浪目に勉強していた塾ですが、勉強のスケジュールが1週間単位で、「ここまで到達しよう」という目標が受験科目全てに立てられています。短期間だと、勉強がはかどるんですよ。1週間単位の勉強をがむしゃらに繰り返すという形で、学力が伸びたと思います。
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