AKB48が2024年3月16日から17日にかけて、春のコンサートを横浜市内で開いた。そのうち16日の公演は「ゆきりん」の愛称で親しまれてきた柏木由紀さん(32)の卒業コンサートだ。柏木さんのグループ在籍期間は約17年間におよび、グループ史上最長。卒業コンサートはアイドル生活の集大成ともいえるステージだ。
終演後の記者会見では、アイドルという職業は「天職」だと繰り返した。グループ卒業後は「臨機応変にアイドルやったり、バラエティー頑張ったり、YouTube頑張ったり、いろんな一面を見せていけたら」などと話した。
「たくさんのアイドルがいる中で、AKB48を選んでくれて本当にありがとう」
柏木さんは鹿児島県出身。小学生の時に「モーニング娘。」のコンサートを鹿児島で見てアイドルに憧れるようになり、06年にAKB48の3期生オーディションに合格。中学3年生で上京し、07年に東京・秋葉原の専用劇場でデビューした。
卒業コンサートのタイトル「柏木由紀卒業コンサート~17年間、歩いて来たこの道~supported by イモトのWiFi」のとおり、17年の歴史を駆け抜けるような構成。
上京時の心境と故郷への思いをうたった「火山灰」(12年)で幕を開け、「ポニーテールとシュシュ」(10年)「フライングゲット」(11年)といったグループの定番曲、初めて単独センターを務めた最新曲「カラコンウインク」(24年)、所属している「チームB」のオリジナル公演曲のひとつ「初日」(08年)など、延べ33曲を次々に披露。
高橋みなみさん(32)や峯岸みなみさん(31)、小嶋陽菜さん(35)、仲川遥香さん(32)、指原莉乃さん(31)ら卒業生も駆けつけた。
「アイドル」のあり方に言及する場面も多かった。終盤のあいさつでは、「カラコンウインク」を念頭に、古くからのファンに対して
「胸を張って『ゆきりん推し』だって言えるような恩返しが最後にできたかなって思います。卒業しても皆さんの前ではアイドルでいさせてください」
と感謝。「今AKB48を応援してくださっているみなさん」に対しては、次のように呼びかけた。
「こんなにたくさんのアイドルがいる中で、AKB48を選んでくれて本当にありがとうございます。私は17年間本当にいろいろなAKB48を見てきて、その中で活動してきましたが、どの時代も、その時のAKBが一番だと思ってやってきたし、私は今のAKB48が最強で最高だと、心の底から思っています。それでもグループに歴史がある分、心無いことを言う人がいるかもしれません。そんな時はファンの皆さんがメンバーの味方でいてくれたら嬉しいなと思います」