コンディションが上がらない現状を考えると、仕方ないだろう。
中日の立浪和義監督が高橋宏斗を開幕の先発ローテーションから外す決断を下したことが報じられた。
明らかなボール球が目立ち、球を操れていない
21歳右腕は昨年チームで唯一WBCの侍ジャパンに選出され、救援で活躍した。メンバーで史上最年少の剛腕には、米国のスカウトから熱視線が注がれた。
2023年シーズンシーズンは7勝11敗と負け越したが、防御率2.53と決して悪くない。今季はエースとして期待されたが、本来の姿を取り戻せないまま時間が経った。
オープン戦3試合で9イニング投げて7四死球。2023年シーズンも51与四球と制球に長けた投手ではないが、今年は明らかなボール球が目立ち、球を操れていない。
先発登板した16日のオープン戦・阪神戦(バンテリン)でも制球に苦しんだ。
初回2死から連続四球で満塁のピンチを招き、糸原健斗に先制の左前適時打を浴びるなど、3回5安打3四球1失点。直球は最速156キロを計測したが、73球とテンポが悪く試合のリズムを作れなかった。
自分の長所を見直して、投球フォーム突き詰めを
高橋宏斗は、昨オフにオリックスからドジャースに移籍した山本由伸を尊敬することで知られる。2024年の春季キャンプは、ノーワインドアップから左足を上げない投法に。
これは山本と重なる投球フォームだったが、制球に苦労し、途中から昨シーズンまでの左足を上げるフォームに戻していた。
「2023年の春季キャンプも山本にそっくりなフォームで投げていましたが、立浪監督にストップを掛けられて投げ方を戻しています。
山本を参考に投球フォームを構築することは悪いことではないが、あの投げ方は独特。いろいろな投手が挑戦しましたが、体の使い方が難しく制球で苦労して断念しています。高橋宏斗は自分の長所を見直して、投球フォームを突き詰めた方が良いと思いますね」(スポーツ紙デスク)
中日のエースとして期待される右腕。早期の1軍復帰を期待したい。(中町顕吾)