「目的を持って行く」が重要
ベネッセ教育総合研究所主席研究員・木村治生氏に詳しい話を聞いた。効率的な勉強場所は人によって異なる。他の場所に比べて勉強がはかどるか、集中して勉強できるかという点で、効率性を判断できる。
「どこで勉強するのが効率的かは人によって違うので、いろいろと試してみて、自分で勉強が進みやすいという場所を見つけることが大事です」
その上で、コーヒーショップで勉強するメリットを次のように説明する。
「日ごろの時間を多く過ごす家や学校、職場などとは少し異なる特別な空間です。そこに勉強道具をもって、勉強する目的で行くわけですから、自然とやる気は高まります。この『目的を持って行く』というところが、勉強を効率的にするポイントです。居心地がよく、集中でき、勉強がはかどるようであれば、だれにとってもカフェは効率的な勉強の場所になりえます」
一方、デメリットも。周囲に話す人がいたり、音楽が流れていたりする。照明の明るさや椅子の座り心地が合わない場合や、何度も利用することで費用がかかる場合もある。「こうしたことが気になって勉強が思うようにはかどらないなら、効率的とは言えません。」
木村氏は、「どのやり方が自分に向いているのかを知ることは、学習者として効率的に勉強していくうえでとても重要です」と指摘。勉強時間や場所、内容、方法について、自分の効率性が高いものを知っていれば、パフォーマンスも上がると説明した。