神戸大学のサークルのメンバーらが、合宿先の旅館で障子を破って顔を出したり、胴上げの勢いで天井を破ったりする様子を撮ったとした動画がX上に投稿され、批判が広がっている。
投稿者は、「迷惑行為」だと指摘しており、メンバーらはその後、被害に遭った旅館に弁償したという。神戸大は2024年3月19日、公式サイトで「本学学生による不適切行為がSNS上に掲載」されているとして謝罪し、「大学として厳重に対処いたします」とした。
胴上げされた男性の頭が天井を突き破る
5人の男女が、笑いながら、あちこち破れた障子戸の前に立っている。
うち男性の1人が「ウワー!」と声を上げ、両手で障子をパンチする。障子は、大きく破れ、「あ~あ」という声が漏れていた。続いて、右側にいた女性も、こぶしで障子を叩いて破るところも映っていた。
この動画は、「障子ぶち破り隊」だとして、24年3月18日にX上で投稿された。このXアカウントでは、まず初めに、破れた障子戸から男女8人が顔を出す様子を撮った写真などが投稿され、次のように告発した。
「春合宿の写真です 旅館の物品を荒らしたり障子を破ったりなどの迷惑行為が散見され、また今後大学の新歓が始まる中このようなサークルがあることを神戸大学の新入生に知っておいて欲しい」
また、「天井破壊の瞬間」という動画も投稿され、数人に胴上げされた男性の頭が天井に当たって、天井を突き破り、歓声が上がる様子が映っていた。
写真投稿ではほかに、男性8人が喫煙室の案内板や小さな金庫を持って、ポーズを取る写真もあった。さらに、デコボコになったスタンド灰皿の脇に男性が立つ写真もあり、壊して持って帰るところとコメントで説明されていた。
ただ、旅館には、メンバーらが弁償したとも報告され、在学年次が高い順から5000、3000、2000、1000円 が徴収されたとしている。
今回の投稿者は19日、J-CASTニュースの取材に応じ、状況を説明した。
「詳細につきましては現在、学内で調査中」
投稿者によると、こうした春合宿の破壊騒ぎは、3月16日の土曜日にあったことだという。「うわさ」として、今回のサークルでは、毎年春と秋に合宿をしており、その機会に旅館を壊すのを恒例にしていると聞いたとした。
ただ、投稿者は、サークル所属ではないため、詳しいことは分からないという。
この騒ぎを受けて、神戸大学は19日夕、「【重要なお知らせ】学生の不適切な行為について」と題するお詫び文を大村直人・教育担当理事の名前で公式サイトに出した。
そこでは、「このたび、本学学生による不適切行為がSNS上に掲載されており、関係者の皆様には大変ご迷惑をおかけしておりますことを深くお詫び申し上げます。詳細につきましては現在、学内で調査中であり、調査結果により大学として厳重に対処いたします」と説明した。
最後に、「このたびは誠に申し訳ございませんでした。今後このようなことが起きないよう再発防止を徹底してまいります」と締め括っている。
今回の投稿では、神戸大の公認サークルだとされていたが、同大の広報課は、取材に対し、非公認サークルだと説明した。状況の詳細については、確認しているところだとしている。警察から同大には、19日夕時点で連絡はないという。
(J-CASTニュース編集部 野口博之)