サッカーの元日本代表DF田中マルクス闘莉王氏(42)が2024年3月17日にユーチューブを更新し、26年北中米ワールドカップ(W杯)アジア2次予選に向けた日本代表の選出に苦言を呈した。
日本サッカー協会は14日にW杯アジア2次予選の北朝鮮戦2試合(21、26日)の日本代表メンバーを発表した。日本代表は26人が選出され、闘莉王氏が注目したのはGKだった。
「残念だけど彩艶選手にとって最悪のアジアカップだった」
今回は、前川黛也(ヴィッセル神戸、29)、大迫敬介(サンフレッチェ広島、24)、鈴木彩艶(シント=トロイデンVV、21)の3人が招集された。
闘莉王氏は1月に開催されたAFCアジアカップで精彩を欠いた鈴木に言及。鈴木は正GKとしてアジアカップ全試合に出場し、5試合で8失点を喫した。3大会ぶり5度目の優勝を目指した日本は準々決勝でイランに1-2で敗れた。
闘莉王氏は、アジアカップの鈴木のプレーを踏まえ「正直なところ、これは勝ち負けのつく勝負の世界。残念だけど彩艶選手にとって最悪のアジアカップだった。それなのにまた(代表に)呼ばれてチャンスをもらえてどうなのか。これは他の選手にとって少しいただけないこと」と厳しい表情で語った。
さらに、今回代表から漏れたシュミット・ダニエル(KAAヘント、32)と比較した。
「シュミットがあそこまでのミスをして、勝敗に影響のあるミスをして何失点にも絡んだプレーをして、それで先発から外れたということではなかった。いろいろなミスをしたからシュミットが外れたということではない。今回の彩艶はあれだけのミスをしてもう1回チャンスをもらえた。ほかの選手は『えっ、なんで?』となる。正直なところ、シュミットは今までの代表の中でそんなにミスをしたかといえばそうでもない。多少不安定なところもあったが鈴木彩艶ほどのミスではない」
「キーパーのポジションは日本代表の中で問題が...」
さらに「(鈴木は)また選ばれてるし、また先発として使われるならば『何をやってもいいんだ』となる」と指摘。
つづけて、「キーパーのポジションは日本代表の中で問題が起きている。ちょっと不公平な感じがする。次の北朝鮮戦に前川か大迫を使うのならばまだわかる。もう1回彩艶選手を先発させるのだったら滅茶苦茶不公平だと思います」との見解を示した。
W杯アジア2次予選グループBに属する日本は2戦2勝で首位に立ち、21日にホームである東京・国立競技場で北朝鮮を迎える。26日にはアウェー北朝鮮で第2戦目を行う予定だ。
今回ケガで離脱中のMF三笘薫(ブライトン、26)や、一部週刊誌で女性問題が報じられたMF伊東純也(Sランス、30)が招集外となる一方で、ベテランDF長友佑都(FC東京、37)が代表に復帰した。