日常的にインターネットを利用する女性の66%が「スマホのみ」を使用――。こんな調査結果を、LINEヤフーが発表した。直近3年間の推移でも増加傾向にある。
スマホ世帯保有率は2021年で97%
この調査結果は2024年2月28日に発表された。職場や学校での使用を含め、週1回以上利用する15歳~79歳の男女1174人を対象にし、人口構成比に沿って抽出された。
「スマホのみ」のインターネット利用者は54%。直近3年間をみると、男女ともに増加傾向にある。23年10月時点で、男性41%、女性66%がスマホのみを利用し、21年4月と比較すると、男性は9%、女性は7%上昇した。
特に女性が多いのだが、どのような背景があるのか。J-CASTニュースBizは、日本メディアリテラシー協会の代表・寺島絵里花氏に取材した。
寺島氏は、(1)スマホの利便性(2)女性のSNS利用率(3)オンラインサービスの利用頻度(4)教育や子育ての情報源――の4点が、特に女性のスマホ普及率が高い理由だと説明する。
総務省による2022年度の「情報通信に関する現状報告」では、21年のスマホ世帯保有率は97.3%で、年々高まっている。一方、パソコン(PC)は69.8%と下がっている。10年のスマホの世帯保有率は9.7%、PCは83.4%だった。
女性インフルエンサーに影響受けやすい
女性は男性に比べて、SNSを利用する割合が高い傾向にあると、寺島氏。また、「女性のインフルエンサーやクリエイターの数が多く、SNS上で活躍している人が多いため身近な姿の投稿内容など影響を受けやすいと考えます」とも指摘する。
女性のほうが家計管理や生活に関わる買い物をすることも多い。さらに、特に子育て世代の女性は、核家族の問題で子育てに関する情報を地域や友人から直接得づらい。そのため、ネット上で子育てや教育に関する情報を得るために、スマホを利用するのだという。