「本屋」が消えていく! 10年間で764社...「コロナ特需」「鬼滅の刃ブーム」去った後、復活の道は 調査担当者に聞く

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「来店したくなる店作り」&「どんどん書店に行こう」

――なるほど。しかし、「コロナ特需」が去った現在は大変ですね。書店の復活には、「待ちの営業」から「客足を向かわせる創意工夫が大事だ」と指摘していますが、具体的にはどういうことでしょうか。

調査担当者 いままでと同じように顧客を待っているだけでは、来店者数の回復は見込めません。大型店やネット書店との差別化が必要で、その店舗のニーズを汲み取り、本棚の配置を工夫して関連本を見やすくしたり、意外な本の発見につながったりするなど、来店したくなるような店作りが重要です。

また、スペースがあるなら地域の需要を見ながら、文房具を充実させたり、気軽に本を読めるカフェなどを併設したりすることも来店数増につながると思います。リアル店舗の強さを引き出せれば、ネット書店と勝負ができます。

――国や出版社の継続的な支援が必要だ、と指摘されていますが、具体的にはどういう支援、今後の対策が必要だと考えていますか。

調査担当者 経済産業省がプロジェクトチームを立ち上げて、本格的な支援が始まります。人口減やネット書店との競合が今後も続きますので、書店経営のコスト削減支援や、集客のためのイベント、カフェ運営などの取り組みに支援が必要となっています。

また、経営者の後継者問題もあると思いますので、書店を残すための事業承継支援も必要ではないかと思います。

このまま何も変わらなければ、現在、全国の4分の1という書店ゼロの地域が増えてしまいます。経産省などの支援とともに、皆さんが近隣の書店に足を運んで、新しい本に出会える機会が増えれば、書店存続につながると思います。

(J‐CASTニュースBiz編集部 福田和郎)

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