日本のスポーツ産業、どうしたらもっと盛り上がりますか?【独占対談】横浜DeNAベイスターズ オーナー・南場智子さん×ハイセンスジャパン社長・李文麗さん

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地域の人やスポーツのファンが「居合わせる」場所づくりを進めたい

李 文麗社長がハイセンスの大画面テレビを寄贈。三浦大輔監督と一緒に
李 文麗社長がハイセンスの大画面テレビを寄贈。三浦大輔監督と一緒に

―― スポーツを地域のコンテンツにする上で、DeNAは「球場」「試合」以外での取り組みも進めています。

南場さん 横浜スタジアムは横浜のど真ん中にあるのですが、プロ野球の試合があるのは年間365日のうち70日くらいです。だから試合を安全に楽しんで観戦していただくことの次に大事なのが、試合がない日にスタジアムをどう盛り上げるかだと考えています。
私たちはJR関内駅前の横浜市旧市庁舎街区活用事業に参加しており、常設型「ライブビューイングアリーナ」をつくって、音楽や飲食等も楽しめる新たなエンターテイメント空間をつくります。
2026年が街開きなのですが、巨大スクリーンでスポーツを観ながら食事も楽しんで、スポーツのデライトをスタジアムから街にしみださせたいですね。
JR関内駅前の新しい街のイメージ。駅前広場に常設型のライブビューイングアリーナを設置(DeNAプレスリリースより)
JR関内駅前の新しい街のイメージ。駅前広場に常設型のライブビューイングアリーナを設置(DeNAプレスリリースより)

―― ビジネスとして成り立たせるのと、地域を元気にすることの両方を追求していくのですね。

南場さん バスケのBリーグでも、川崎ブレイブサンダースのホームアリーナとして京急川崎駅に隣接する土地にアリーナを建設し、ホテルなどを併設した複合商業施設を2028年にオープンする計画を立てています。
地域の人やスポーツのファンが「居合わせる」場所づくりを進めたい。そのなかで、スポンサー企業さんとの協業も広がっていくのではないかと期待しています。

【プロフィール】

南場 智子(なんば・ともこ):株式会社ディー・エヌ・エー 代表取締役会長 1986年、マッキンゼー・アンド・カンパニーに入社。1990年、ハーバード・ビジネス・スクールにてMBAを取得し、1996年、マッキンゼーでパートナー(役員)に就任。1999年に株式会社ディー・エヌ・エーを設立し、現在は代表取締役会長を務める。2015年より横浜DeNAベイスターズオーナー。2019年デライト・ベンチャーズ創業、マネージングパートナー就任。著書に「不格好経営」。

李 文麗(り・ぶんれい):ハイセンスジャパン代表取締役。1972年生まれ、中国・青島出身。1995年、青島大学電子工学科卒業、Hisense国際有限公司入社。 2001年にHisense USA、2003年にHisenseオーストラリア、2007年にHisenseヨーロッパ、2011年にHisense韓国事務所。2011年、ハイセンスジャパン代表取締役社長・CEOに就任。

【筆者プロフィール】

浦上 早苗(うらがみ・さなえ):経済ジャーナリスト、法政大学MBA兼任教員。福岡市出身。新聞記者、中国に国費博士留学、中国での大学教員を経て現職。近著に「新型コロナ VS 中国14億人」(小学館新書)。

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