住宅・不動産市場も株価高騰の「恩恵」を受けている
もちろん、住宅・不動産業界も円安・株高の影響を強く受けています。
資材価格の高騰によるコストプッシュ型の新築住宅の価格上昇は止まる状況にはありませんが、一方で株価の上昇はマンション・デベロッパーやハウス・メーカーの資金調達力を高め、金利負担が減ることで企業の収益力も結果的に高まります。
また、不動産関連株を保有している個人&機関投資家だけでなく、ストック・オプションを導入している多くの不動産関連企業では、就業者のモチベーションも高めることにつながります。
さらに、新築住宅の価格上昇の主な要因は、安定的な地価の上昇に加えて、円安による資材価格の上昇、および建設・運輸業の人手不足による人件費の高騰など――企業努力だけではなかなか吸収・対応できない要因であるとのコンセンサスが醸成されています。
ですから、価格上昇についても、これまでのところ、企業業績を悪化させるまでのものとはなっていません。