「改札口では、お届け物等の受け渡しはできません」と書かれた駅のポスターがXで話題になっている。なぜできないのか。ポスターが張られている駅を管轄するJR東日本高崎支社に聞いた。
「必要に応じて精算をさせていただきます」
2024年2月25日、あるXユーザーが駅の改札付近に掲示されているポスターの写真を投稿した。そのポスターには次のように書かれている。
「改札口では、お届け物等の受け渡しはできません。お届け物等は改札の外でお願いいたします。こちらでの受け渡しや長時間の滞在が確認された場合係員が切符を拝見させていただきます。また、必要に応じて精算をさせていただきます」
「ここは業務用通路につきお届け物等は改札の外でお願いいたします」
JR東日本高崎支社の広報担当者によると、ポスターが掲示されているのは、高崎線の鴻巣駅で、20年には上尾駅でも掲示されていたという。
「旅客営業規則では、改札口での物品の受渡を禁止する条項はありません」
旅客営業規則上は、改札口での物の受け渡しを明示的に禁止しているわけではないという。それなのに、なぜこのようなポスターが掲示されているのか。その理由を次のように説明した。
「一部のお客さまが業務用通路で物品の受け渡しをしていることを目撃する頻度が増えました。確認したところ、列車で上尾駅にお越しになり、物品受渡後、改札を出ることなく、お戻りになる様子が散見されたため、ご案内を掲出いたしました。また、業務用通路は自動販売機の補充、店舗への納品等で大きな台車を押して通行します。お客さまの安全のためにも業務用通路でのやり取りはおやめいただくようお願いしております。なお、旅客営業規則では、改札口での物品の受渡を禁止する条項はありません」
どうしても改札口で物の受け渡しをしたい場合については、次のように説明している。
「ケースにもよりますが、物品の受渡を目的として、他の駅から列車をご乗車になりお越しになった場合は、一度改札を出場いただくか、有人改札口で係員にご相談いただきたく存じます」