プロ野球DeNAの元監督のアレックス・ラミレス氏(49)が2024年3月2日にユーチューブを更新し、巨人の新外国人ルーグネッド・オドーア内野手(30)を独自に分析した。ラミレス氏とオドーアは同じベネズエラ出身で、ラミレス氏はオドーアの叔父と同じチームでプレーした経験を持ち今でも親交があるという。
「これほどすごい選手がなぜ日本に来たのかと思っている人も...」
オドーアは大リーグのテキサス・レンジャーズ、ニューヨーク・ヤンキース、ボルチモア・オリオールズ、サンディエゴ・パドレスを経て巨人に入団。レンジャーズ時代に本塁打30本以上を3度記録しており、大リーグ通算178本塁打。守備は主に2塁を守っていた。17年ワールド・クラシック・ベースボール(WBC)にベネズエラ代表として出場した。
大リーグ時代を知るラミレス氏は「本当に素晴らしい選手だね」と評し、「彼がメジャーで残した数字は素晴らしい。これほどすごい選手がなぜ日本に来たのかと思っている人も多いだろう。彼の10年ほどのキャリアがメジャーリーグであり、その10年間でホームランを3回も30本以上打っている」と解説した。
そして24年シーズンに関して分析。「素晴らしいポテンシャルを持っていて、高い能力を持っていて僕は個人的に彼のバッティングフォームを気に入っていてアメリカ同様に日本でも30本以上打つことができると思っている。100打点も彼にとって難しくないだろう。打率は2割8分から9分」と予想した。
オドーアの実力に太鼓判を押す一方で、懸念材料を指摘。守備と日米のストライクゾーンの違いに言及し、次のように語った。
「まず守備面だね。メジャーリーグではセカンドを多く守っていて良い守備を見せていたが外野守備の経験が少なく、もうベテランの域なので守備範囲は少し狭まっているだろう。そうなってくると守備要員が必要で、試合開始から最後までプレーすることは少ないだろう。チームが勝っていれば7回か8回に守備要員の選手が彼のポジションに行くことになるだろう」
「『日本に野球を教えにきたぞ』くらいの感覚なのか、謙虚に日本の野球を学ぶ姿勢でいるか」
さらに「そうなると当然打席数は減る。もしチームが1点差、2点差で勝っていて、たとえ彼が3打数0安打でも7回か8回には守備要員の選手が使われることになるだろう。そうなるとメジャーリーグでバリバリにやってきた彼のプライドはどうなるかだね。メジャーリーグであればそんなことはなかったからね。そこを彼がどう受け取るかが少し懸念ではあるね」と続けた。
ストライクゾーンに関しては大リーグよりも日本の方が少し広いと指摘し、大リーグではボールの判定が日本ではストライクになる可能性があることを説明。オドーアがストライクゾーンの違いにどのように対応するかが重要になるとした。
大リーグを経て日本球界に入り、ヤクルト、巨人、DeNAで13年間プレーしたラミレス氏。本塁打王、打点王など数々のタイトルを獲得し、DeNAでは監督を務めた。
日本球界を知り尽くすラミレス氏は「オドーア選手は10年もの間メジャーリーグで成功した選手なので『日本に野球を教えにきたぞ』くらいの感覚なのか、謙虚に日本の野球を学ぶ姿勢でいるかだね。この点も気になるところなんだ。ただ能力的には悪くても2割6分から2割8分、本塁打30本以上、100打点は可能だろう。そうすればジャイアンツファンの信頼を得ることができる。すべては彼がどれくらい活躍するかだね」との見解を示した。