無印良品を運営する良品計画では、利用者の評価の高いレトルトカレー53品のうち、定番商品の23品目を、2024年3月1日に390円から350円に値下げした。該当品を扱うコンビニエンスストア・ローソンでの値下げは、3月5日から。
マッサマンカレーやグリーンカレー、エビのクリーミーカレーなど、これまで専門店でしか味わえなかった商品もある。街のカレー専門店にとっては大きな脅威となるのだろうか。
短期、長期で異なる見方
レトルトカレーの専門家であるスパイシー丸山さんに取材した。無印良品の350円の値下げはカレー専門店の営業に、「短期的にはそれほど影響はないと思います」と答えた。多くの人は、専門店のカレーとレトルトカレーで「住みわけ」ができているというのが根拠だ。「お客さんがレトルトを買う際に無印が選ばれやすくなるだけでしょう」とみる。
しかし長期的は、「お店の味に近く、廉価でおいしいレトルトカレーが増えてくると、今まで以上にお店のお客さんがレトルトカレーに流れるかもしれません」。
低価格のレトルトカレーに比べて、無印良品の400円程度の商品は「ごちそうカレー」と呼ばれ、約50種のバラエティーが強みになっていると丸山さん。
「(無印のレトルトカレーは)妥協のない味づくりも大きなポイント。例えばインド系のカレーは実際にインド行って味を学び、そこから開発しています。材料が日本になければ、自分たちで作っています。人気商品や定番商品の味を定期的にリニューアルしているのも、ユーザーを長く引き付ける秘訣なのでしょう」
と、評価した。