今後は「大変な戦いが続く」
ゲーム業界は、新型コロナウイルスの感染拡大による恩恵を受けた。在宅時間が増え、自宅での時間を快適に過ごせるよう「巣ごもり需要」が拡大したのだ。しかしその後、業界全体の世界的な市場規模は縮小。ただ「業績的な反動は想定内といえます」と、河村氏は分析する。
日本のゲーム業界は、中長期的には成長を続けると同氏。少子化などの理由で日本市場は縮小する可能性があるが、世界市場全般では拡大していくとみる。例えば、スマホゲームは無料で遊べる点が強く、ユーザーとの接触回数も多い。そのため、スマホゲームは他の娯楽よりも優勢で取って変わられるとは考えづらいという。
また、スマホゲームとコンシューマーゲームは、ゲームコンテンツの映像化に力をいれている。人気ゲームキャラクターの「マリオ」や人気ゲーム「グランツーリスモ」は映画化した。ゲームに対するユーザーの愛着が生まれたり、収益化に繋がったりするとの話だ。
一方、ゲーム業界の各社は「大変な戦いが続く」と予測。スマホとコンシューマーのゲームは、コンテンツを充実させるための開発費が高騰している。また、看板コンテンツの知名度を上げ、コンテンツに対するユーザー接触の拡大にも力を入れなければならない。
河村氏は、「看板作の認知度を拡大して経営的な安定基盤を確保しつつ、その利益を投じてリスクを負いながら新機軸のコンテンツを作り上げていくことが求められています」と話した。