同人誌印刷会社大手「栄光」(広島県福山市)が2024年2月29日、SNSなどで「印刷ヒビ割れの対応」をめぐり、Xで謝罪した。
ただ、栄光は「1件の事象をもって全否定する様な風潮は怖いです」とも指摘しており、波紋を広げている。
「納品後2カ月半経過している商品の不具合」を訴えられ...
栄光はXで「栄光にアクリル商品をご注文いただいているお客様に、不安な思いを抱かせるような事態になりましたことお詫びいたします」と謝罪した。
SNSで栄光を名指しし、トラブルを指摘する声があったことが背景にあったとみられる。
Xでは続けて「詳しい経緯と当社の見解をお伝えします。当社が印刷注文するに値する会社かをご判断ください。1件の事象をもって全否定する様な風潮は怖いです」とした。
投稿には、同社社長岡田一氏が執筆したブログリンクが記載されている。ブログは「当社に関するSNS上での書き込みについては、個別案件には基本的に反応しない方針で対応てまいりましたが(原文ママ)、今回『栄光さんのアクキーの件』として見解が拡散されていますので当社からも経緯をお伝えします」と切り出し、次のように時系列を説明した。
23年11月27日、アクリルキーホルダー2種×2個(試作品)を客に納品。24年2月10日、頒布用として同商品2種×50個の受注を受ける。16日、頒布用商品2種×50個を出荷し、19日に配達完了。17日、試作品として納品したアクキーの印刷に「ヒビ割れあり」との申し出があった。
19日、栄光は「納品後2カ月半経過している商品の不具合は、使用状況・保存環境の影響が大きく、不備の受付を『納品後2週間程度』としている事もあり2カ月半後の申し出は、ご容赦いただきたい趣旨」を回答したと説明した。
同日、「頒布用商品2種×50個を返品したい」と申し出を受けたといい、「現時点で、納品した商品に傷やひびが無い以上、今後の状態変化を仮定しての返品希望は、誠に申し訳ございませんがご対応いたしかねます」と回答。
21日、「本件については納品後の環境の変化によるものと考えざるを得ない」と返信したところ、26日「ヒビ割れが『ユーザー側の保管環境が原因である』は了承できない」と伝えられたとする。
27日、栄光は「初回納品の2種×2個について3カ月が経過しているが、不良分の返金もしくは再製造を対応する。製造における不備や原因があったのか、出荷後の外的要因なのかは特定できない。従ってこちらが『原因を出荷後のみに特定する判断』は誤っていたとお詫びする。
しかし、不具合が出ていない現時点で頒布用商品2種×50個を返品の対応はできない。万が一、試作品の様なヒビ割れが発生した場合はその時点で対応する」と返信した。