米ドジャースの大谷翔平選手(29)が結婚を発表したことで行われた現地の囲み取材で、日米のマスコミで質問内容が違うとX上などで話題になっている。
米アリゾナ州グレンデールの球団施設で2024年2月29日(日本時間3月1日)、大谷選手が囲みに現れると、米側の女性記者がまず質問に立った。
日本の記者からなぜ発表と聞かれ、「皆さんがうるさいので」
「ご自身では、いつ2日連続で試合に出るというふうに思っていますか?」
通訳の水原一平さんが質問を和訳して伝えると、大谷選手は、うなずきながら、こう説明した。
「連チャンで出るよりも、強度をまず保つことと、後はトータルの打席数をまず増やすというところがメインなので、そこまで連続で出るということには、特に重きを置いてないかなと思います」
続いて、打席数について聞かれ、大谷選手が答えると、やっと結婚の話題に移った。
男性記者が「ご結婚おめでとうございます!」と祝福し、「もし言えたらでいいんですけど、入籍日と、あと奥さんはどのような人なんでしょうか?」と控えめに尋ねた。大谷選手が「いたって普通の人というか...」などと言うと、笑いが起き、男性記者からさらにいくつか質問された。「結婚は、FAの判断に影響があったんでしょうか?」などと野球と絡めた質問が多かった。
始まってから5分ほど経って、日本側のマスコミにお鉢が回って来た。
「そもそも発表はしなくていいじゃないですか。それをちゃんとアナウンスしたというのは、どういう意味とかですか?」
男性記者からこう聞かれると、大谷選手は、少し考えて「一番はでも、皆さんがうるさいので」と苦笑した。すると、笑いが広がり、大谷選手は、こう説明した。
「しなかったらしなかったでうるさいですし。今日まず、ここでして、後は野球に集中したいなっていうのが一番ですね」
「記者の質の差が見えてなんか悲しくなった」との声も
日本のマスコミからは、その後も結婚について、矢継ぎ早に質問が飛んだ。
「結婚の決め手となったのは?」「二刀流で食生活を支えられたとか」「プロポーズの言葉とかは?」「将来的な子供の話とか」...
男性記者から「馴れ初めって、どんな感じなんですか?」と聞かれると、大谷選手は、「言えないです」と苦笑しながらも、答えられる範囲で説明していた。
日本に帰国したときに、「外にデート行ったりされたんですか?」と女性記者から突っ込まれると、大谷選手は、再びこう苦言を呈した。
「ラフな感じで過ごしていました。外に出たら、皆さんうるさいので」
この返しを受け、女性記者も、さすがに「すみません」と大谷選手に謝っていた。
こうした日米マスコミの質問の違いが、X上やネットニュースのコメント欄などで大きな話題になり、様々な意見が書き込まれている。
「囲み取材の最初 アメリカ人記者が野球の話題から入られてたことが印象的でした」
「日本とアメリカの記者の質の差が見えてなんか悲しくなったわ...酷いなこれ」
「注目するのはわかるけど、お相手の女性を特定するとかは絶対にやめて欲しい」
「これ以降は野球に集中させてあげてください」
日本のマスコミに対する厳しい意見が多いが、一方で、「日本の視聴者にそういうことしか興味を示さない人が多いから仕方ない」と理解する向きも一部であった。また、米国でも、著名人のプライベートを追いかけまわすパパラッチと呼ばれるカメラマンの存在が問題視されるだけに、「日本人同士で結婚したんならあんまり興味ないのかも」といった見方も出ていた。
(J-CASTニュース編集部 野口博之)