ここ数年、年度末近くなるとこんな報道を見かける。「風呂なし物件が若者に人気」とする、不動産関連の話題だ。
入居者へのインタビューがメインの内容が多い。風呂なし物件である以上、銭湯の利用を前提として入居しており、家賃が安い、意外に住みやすいといったメリットを紹介し、「風呂なし物件ブーム」が来ているとも。果たして、本当に風呂なし物件のニーズは高まっているのか。
「15平方メートル未満の物件」ニーズ増
J-CASTニュースBiz編集部は、賃貸物件を扱う大手数社に質問を送付した。唯一、「CHINTAI」(東京・港)の広報室から具体的な答えが寄せられた。
同社には、「風呂なし物件」というカテゴリーのデータはないが、「15平方メートル未満の物件に対する問い合わせ数を比較したデータ」は存在する。その理由は、シャワーの設置はあり得るが、風呂なし物件であることが多いためという。
それによると、2020年2月~21年1月までの15平方メートル未満の物件への問い合わせ数は、3.6%。これに対し、2023年2月~24年1月は4.3%と、若干ながら上昇した。同広報室は、風呂なし物件に注目が集まっている可能性は否定できないのではないかと語った。