今春解禁「ライドシェア」...働く主婦の「プチバイト」運転手志望1割未満 だが、専門家が予想「体験者が増えると拡大」

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家庭と両立目指す主婦層に、プチバイトの選択肢

   J-CASTニュースBiz編集部は、研究顧問として同調査を行い、雇用労働問題に詳しいワークスタイル研究家の川上敬太郎さんに話を聞いた。

――全国ハイヤー・タクシー連合会の「女性乗務員採用状況調査結果」によると、タクシー運転手に占める女性ドライバーの比率はわずか3.7%(2021年度)です。

そんななか、「ライドシェアの仕事してみたい」と答えた人が8.2%いたという結果をどう評価しますか。

川上敬太郎さん 「大いにしてみたい」と回答した人は1%足らずなので、積極的にライドシェアの仕事に就いてみたいという人は、ほんのひと握りのようです。

ただ、「してみたい」と答えた人と「どちらとも言えない」と回答した人を合わせると2割近くになります。ライドシェアの仕事をするか否かについて、検討する余地がある人は決して少なくない印象を受けました。

――ライドシェア解禁についてはどう思いますか。また、働く主婦層がそのドライバーの仕事をすることのメリット、デメリットは何が考えられるでしょうか。

川上敬太郎さん 利用者の利便性向上などを考えると、ライドシェアが解禁に向かうこと自体は自然な流れなのかもしれません。ただ、「事故や事件など危険がありそう」と回答している人が7割を超えているように、いまのところは安全性の確保などへの懸念の方が先に立っている印象を受けます。

また、自分がそのドライバーを務めるとなると、見ず知らずの人を乗せることへの不安や、自家用車を汚されてしまわないかといったリスクを感じている人も見受けられます。

一方で、ドライバーの仕事は、時間制約の壁と調整しながら仕事しなければならない主婦層にとって、時間の融通が利くなどのメリットがあります。「したいと思わない」人が7割近くではあるものの、家庭との両立のために就ける仕事が限られる主婦層にとって、選択肢が増えること自体は望ましいことだと思います。

――フリーコメントをみると、「してみたい」人の中に、「小さな親子連れは、主婦の運転のほうが安心」とか「ご近所のお年寄りや乳幼児のいる人の役に立ちたい」という前向きのコメントが目立ちますね。

川上敬太郎さん ライドシェアの仕事をしてみたいと思っている人は、ドライバー仕事のデメリットよりもメリットのほうに目が向いていることがうかがえます。そこに、今は懸念点のほうが先立っているものの、ライドシェア解禁が今後もたらすかもしれないポジティブな可能性が示されているように感じます。

一方、一部に海外で利用したことがある人がいるものの、多くの人にとってはまだ身近なサービスではないだけに、今後実際に体験する人が増えるにつれて、ポジティブな方向にも、ネガティブな方向にも、印象が変わっていく可能性があると思います。
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