ドラマ「セクシー田中さん」(日本テレビ系)の原作者で漫画家・芦原妃名子さんが急死したことをめぐり、「はじめの一歩」で知られる漫画家の森川ジョージさんが2024年2月20日、新人漫画家に向け「強くなって下さい」などとXで呼びかけた。
「『メディア化したらもうお前だけのものじゃない』『死ねばいいのに』と言われました」
同ドラマをめぐっては、芦原さんとドラマ制作陣の間でトラブルがあったとみられており、15日には日本テレビが公式サイトで「ドラマ制作部門から独立した社内特別調査チーム」の設置を発表している。
今回の問題について森川さんはこれまで、映像化された漫画の原作者という立場からXでたびたび持論を展開していた。17日には、漫画家・山田玲司さんのYouTubeチャンネル「山田玲司のヤングサンデー」の生配信に出演し、「登場人物が日テレと小学館でしょ。ネットの誹謗中傷があるでしょ。脚本家でしょ。見てる我々がいるでしょ。だから原作者さん以外は全員悪いよ」とも語っていた。
YouTubeチャンネルでの発言の意図については20日、Xで「原作者さんの生前のポスト等を進行形で見ていました。大変悩んでいるなあと思いはしました。だけど何もしませんでした。事件に発展することなど頭になく、声をかけることすらせず。自分なら何かできたなどと思い上がってはいませんが、想像力の無さと行動力の無さをずっと悔やんでいます。だからヤンサンで自分を含めてみんな悪いと言いました」と説明。「感情的になり標的を見つけ攻撃するのは少し違いませんか」とも訴えていた。
発言が波紋を広げたことを受けて森田さんが書き込んだのが、「これからの新人の皆様へ」と題した提言だ。
賛否を問わず多くの意見が寄せられていることに「たくさん意見寄せてくださりありがとうございます。勉強になりました。注目されると多くの新人の方に届くかもしれないので感謝です」とした上で、「新人の皆様、今僕に賛同、異論、悪口で届いています」(原文ママ・以下同)とした森川さん。
「ありがたいことにそれはほとんど『原作者の権利を守れ』とうことで一致しています」とするも、「僕がこないだ炎上した時は『権力者が強権を振りかざした』『ワガママ言うな』『メディア化したらもうお前だけのものじゃない』『死ねばいいのに』と言われました」と、心無い声も多く寄せられたという。
漫画業界は「何が正しいとかではなく厳しい業界」だとし、「称賛も中傷も一人でうけることになります」。
「願わくば隣人さんは一人で戦わせないで下さい。お願いします」
新人漫画家に向け、「権利のこと契約書のこと色々勉強して下さい。頼れる隣人を作って下さい。それが力になります。強くなって下さい」と呼びかけた。
同様の事件が起こらないよう、「願わくば隣人さんは一人で戦わせないで下さい。お願いします」と結んでいる。
森川さんの主張には、新人への温かいアドバイスを称賛する声とともに、森川さん自身が傷つくのではと心配する声が寄せられている。
「杞憂な心配だとは思いますが、森川さんも1人ではないです。たとえ間違っていてもたとえ正解であっても、いきすぎた悲報中傷や森川さんが傷つくような発言を受け止める際には、ご自身の体調に気をつけてください」
「尊敬します。しかし同時に心配でもあります。どうかご自愛ください」
「仲間であり戦友でもある漫画家と業界の未来の為、己の体を張って最前線に立ち、誹謗中傷を厭わず声を上げ続けるそのお姿に本当に胸が熱くなります......」
【これからの新人の皆様へ】
— 森川ジョージ (@WANPOWANWAN) February 20, 2024
たくさん意見寄せてくださりありがとうございます。
勉強になりました。
注目されると多くの新人の方に届くかもしれないので感謝です。
新人の皆様、今僕に賛同、異論、悪口で届いています。…