「仕事ができる人」は「優秀な上司」になれない エース社員を一気にダメ上司にしない方法 専門家のアドバイスは

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もともと20代は、上司に期待していない

――なるほど。ところで、大ベテランの男性50代では、「責任感」「問題解決スキル」「クリティカルシンキング」が突出して上位に並びます。意外にも「専門知識・スキル」が高くありません。
これでは、「仕事ができなくても構わない」と考えていると思えます。男性50代が描く「仕事ができる人間像」とはどういうものでしょうか。

担当者 50代男性ともなると、重要な役職についている人も多いかと思います。経営決断を下す立場の「仕事ができる人」として考えると、単に知識があることよりも、大局的な立場から、思考力やビジネスセンスが高いことが重視されるのかもしれません。

――しかし、同じ大ベテランの女性50代が描く「仕事ができる人間像」は全く別ですね。「専門知識・スキル」があらゆる世代性別の中でダントツ1位、次いで「目的意識」「問題解決スキル」が上位にきます。これはどういうことでしょうか。

担当者 先の50代男性は役職者が多いという仮説で考えると、女性管理職はまだまだ少ないことが、この差につながっていると考えられます。同世代の男性に比べ、現場レベルでの「できる人」の人物像を強く思い浮かべて回答されているのではと思います。

――ところで、「優秀な上司」に必要な能力が、若い層と年配層ではずいぶん違いますね。男性20代で「リーダーシップ」「傾聴力」「責任感」「決断力」が全体より軒並み10ポイント以下という点が、非常に冷めた感じがして、上司にあまり期待しないように見受けられます。
ところが、男性50代では「リーダーシップ」に加え、「問題解決スキル」「クリティカルシンキング」が突出して高いです。面白いことに、これは男性50代が描く「仕事ができる人間像」と重なります。
ということは、上司層でもある男性50代は、「優秀な上司」=「仕事ができる人」=「自分たち」と考えているわけでしょうか。

担当者 アンケートでは、上司にとって重要な能力を「最大5個まで」選んで下さいと聞いています。ところが、じつは20代は男女ともに、ほかの年代に比べて、上限まで選んで回答した人が少なかったのです。この「冷ややかな」点から見ると、20代は上司にあまり期待していないというのも、あながち間違いではないかもしれません。
50代男性は、先の「ある程度以上の役職についている人が多い」という仮説に立つと、「優秀な上司」=「仕事ができる人」を想定して回答しているため、結果が似通っているのではないかと思われます。
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