「家族ですし=回転ずし」になった
すし店に行く場合は個人、出前を呼ぶ場合は家族での利用が定番だった中、2000年代に回転ずしの「ボックス席」が家族団らんの場所として機能するようになったと米川氏。
「『家族ですしを食べに行くときは回転ずし』という文化が醸成され、町のすし店を利用していたお父さんも家族と共に回転ずし店に移ってしまった」
これが、個人経営の小さな「回らないすし店」には打撃になったようだ。
今後、すし店が経営を続けるためには、「これまでの待ちの姿勢を撤廃し、積極的に認知度を上げていくこと」を米山氏は勧める。SNSを通じた広報戦略や店頭のポスター掲示など、どんな店なのか知ってもらうことが必須だとする。
「潜在的に回転ずしに飽きている客を取り込みにいくことが一番の近道なので、彼らのニーズを知ること。それに向けた施策を打てれば、まだまだ再生できると思います」