1つの便にトラックとドライバーが2組必要
変化は運賃だけにとどまらないと、Aさんは続ける。
「同じドライバーを2日働かせないのであれば、中継地点を設けて荷物を別のドライバーに任せる『ドッキング』という手法を使うことになります。先の説明通り、ドライバーへの報酬額はその都度の交渉によって決まります。中継地点に来ることが出来て、かつ、低額で残りの距離を走ってくれるドライバーが見つかれば、ドライバーへの支払い総額の大幅な上昇を防げる可能性はあります」
ドライバーの報酬の新しい相場は、「2日拘束」か「ドッキング」か、もまれた上で収れんしていくのではないかとAさん。それでも心配事は尽きない。
「ドッキングの場合には1つの便に対し、トラックとドライバーは2組必要なので、今度はトラックと運転手がひっ迫します。当然、配車の難易度が上がります。(ドッキングの方が経費を抑えられるなら)物流他社も同じ手法をとりますから、競争が激しくなった結果、トラックとドライバーが確保できなくなり、非常に危惧しています」
(J-CASTニュースBiz編集部 坂下朋永)