他業態併設型店舗のメリット3点
外食・デリバリーを中心にコンサルティングを行う堀部太一氏は松屋フーズの第2四半期の業績について、「既存店の前年比数字を上げつつ、客数も増加している」と指摘。
しかし、「コロナ禍によって他牛丼チェーンと比較すると、影響が大きかったのが松屋フーズ」とも。「リモート比率の高いオフィス立地やビジネスマン中心の繁華街という出店立地の特性から集客の戻りに時間がかかりました」と分析した。
「麦のトリコ」をはじめ新業態への参入については、「次の成長のために大変重要です。松屋フーズでは、アフターコロナの食のインフラ企業になるべく持続的成長投資に重点を置いており、その投資の一環ではないでしょうか」とした。
また、松屋フーズの店舗展開として他業態併設型がある。「とんかつ専門店『松のや』とカレー専門店『マイカリー食堂』」、「すし専門店『すし松』ととんかつ専門店『松のや』」といったスタイルだ。このメリットについて、
(1)単一で出店するより安価・スピード重視で展開できる
(2)スピード重視で展開できるのでトライ&エラーを素早く行える
(3)お客様の来店需要が増えるので売上増になる立地がある
の3点を挙げて、こう続けた。
「本来であれば、単一事業で展開する方がオペレーション面でも効率的です。しかし、新しいチャレンジをする際には、業態併設店の上記3つのメリットを生かして展開するのも有効です」