ドラマ「セクシー田中さん」(日本テレビ系)の原作者で漫画家・芦原妃名子さんの急死をめぐり、2024年2月8日、発刊元の小学館と「第一コミック局 編集者一同」が公式サイトにコメントを掲出した。
内容に対して一部で批判的な声も上がるなか、漫画家・山田こももさんが同日、Xで「編集部が会社の意図で策略的に声明出したって穿った見方してる人もいる」として反論した。山田さんは、小学館のウェブ漫画サイト「やわらかスピリッツ」で連載中だ。
「外野がとやかくいうものではない」
第一コミック局には、芦原さんが寄稿していた「姉系プチコミック」が所属する。編集者一同は声明で、故人を偲びながら、「著者の意向が尊重されることは当たり前のこと」と伝えつつ、原作者の持つ「著作者人格権」の重要性を訴えた。芦原さんとドラマ制作サイドとの間で交渉を進めた経緯などを説明し、最後には芦原さんに向けて、「私たちにも寂しいと言わせてください。寂しいです、先生」と言葉をおくっている。この声明にX上では、さまざまな声が寄せられた。
山田さんは8日、「編集部からの故人への謝罪が無いって書いてる方が数人いるんだけど」と投稿で切り出した。「仲間みたいな立場の方が亡くなって、まだ、あの人たちは何かと戦わなければならなくての今なので、思っていても、それが言葉としてご本人に向けられるのは(そういうことが出来る所まで気持ちがいくには)もう少しかかると思うな」と考えを述べ、
「謝罪ってさ、本来、その他大勢に向けるものではなくて、誰かに向けるものでしょ?(今回は特に)外に発表だけなら小学館としてもうしてるけど、もう少し身近な人たちなのでね。向き合うにはまだ何か足りないものがあるかもしれないし。やっとここまでって思ってるんじゃないかな。仲間が仲間に向けたい謝罪の気持ちを、外野がとやかくいうものではないと思うんだけど。違うかな?」
と編集者と漫画家の関係を「仲間」と表現しながら反論した。山田さんは第一コミック局の管轄下ではないようで、「私もこんな事を書く立場に無いんだけどね。外野だから」ともいう。
9日にもXを更新。「編集部が会社の意図で策略的に声明出したって穿った見方してる人もいるけどさ、この話は、小学館が何も言わないって発表した後、結構早い段階で、作家には内内にこういう事をしますのでって連絡あったんだよね。サラリーマンがこんなことできるのかな?って思ってて、私はこの声明自体潰されるのかな?って思ってたんだよ...」との内幕も明かしている。
編集部からの故人への謝罪が無いって書いてる方が数人いるんだけど、仲間みたいな立場の方が亡くなって、まだ、あの人たちは何かと戦わなければならなくての今なので、思っていても、それが言葉としてご本人に向けられるのは(そういうことが出来る所まで気持ちがいくには)もう少しかかると思うな。…
— 山田こもも (@ya_momo) February 8, 2024
編集部が会社の意図で策略的に声明出したって穿った見方してる人もいるけどさ、
— 山田こもも (@ya_momo) February 8, 2024
この話は、小学館が何も言わないって発表した後、結構早い段階で、作家には内内にこういう事をしますのでって連絡あったんだよね。…