米歌手のテイラー・スウィフトさん(34)の来日公演で、VIP席の前に他の席の客が大勢集まってステージがよく見えなかったと、一部客のマナーの悪さを訴える声がX上で相次いでいる。
J-CASTニュースでは、観客の1人にその様子を詳しく聞いた。
「スタッフが席に戻るよう呼びかけるが、なかなか従わなかった」
テイラーさんは、5年ぶりに来日し、2024年2月7日から東京ドームで4日連続の公演が始まった。
米グラミー賞受賞後すぐのステージとあって、約5万5000人の観衆を熱狂させたと報じられた。
テイラーさんの歌の素晴らしさを伝える投稿がX上で相次いでいるが、その一方で、マナーの悪い客が一部にいたとの報告が次々に寄せられている。
その様子を撮った動画も、いくつか投稿されている。それらを見ると、ステージ近くで大勢の客が立ち、スマホを頭の上に掲げて動画などを撮る姿も多かった。ステージ近くは、料金が高いVIP席になっており、その席とみられる客から不満の声が上がっている。
また、「最も各ステージ/花道に近いエリア」とされ12万円強するVIP1席の一部について、ステージからやや離れた位置にあって、テイラーさんの姿が近くに見えなかったとの声もあった。
このVIP1席で見たという投稿者は2月7日、前に大勢の客が立ってステージを見つめる写真を投稿し、安い席との違いがないような酷い状態だったと訴えた。
この投稿者は8日、J-CASTニュースの取材に応じ、自分の席ではテイラーさんを近くで見られたとしながらも、開演の直前には、すでに花道周辺に人だかりができていて、最後までこの状態だったという。テイラーさんが動くと、客もそれを追って動き、数百人はいたとした。
会場のスタッフが席に戻るよう呼びかけていたが、なかなか従わなかったという。客のうち数人が席まで連れ戻され、スタッフが公演の合い間に「マナー悪いですよ!自分の座席で見てください!」などと大声で呼びかけていたが、投稿者は、「コンサート始まる前にしていただかないと」とも漏らしていた。
勝手に移動した客が原因で「チケット代の差がつかなかった」と不満も
テイラーさんの公演について、この投稿者は、「とても楽しかったです!チケット価格にかかわらず、行く価値あります!ファンを大切にしているのもよく伝わってきました」と満足そうだった。ただ、一部客のマナーが悪かったため、「座席移動が自由であったことから、チケット代の差がつかなかった」と不満を述べた。
そのうえで、VIP1席と最安値座席の差額を返金できないか主催者に問い合わせていることを明らかにした。主催者が今後、会場運営について明確なルールを提示することも求めている。
来日公演は、エイベックス・エンタテインメントが米プロモーション会社と共同で3年前に設立した「AEGX」が主催している。VIP席をめぐる不満について、J-CASTニュースは2月8日、AEGXのサイトなどから取材を申し込んでおり、回答が来次第、追って伝える。
(J-CASTニュース編集部 野口博之)