公演初日2日前に一部公演の中止を発表し、波紋が広がっていたミュージカル「ジョジョの奇妙な冒険 ファントムブラッド」が、公演中止期間を延長し2024年2月10日~11日の公演についても中止することになった。2024年2月8日、とすることを公式サイトと公式Xで発表した。
該当回のチケットあれば配信無料視聴を検討、振替公演は「実施することが難しい」
作品を制作している東宝は4日、「開幕準備に想定以上の時間を要すこととなり、万全の状態で公演をお届けすることが難しいため」として、6・7日の各1公演と8日の2公演、計4公演を中止すると発表していた。
「開幕準備」の不足という理由に加え、公演2日前の中止発表となったことについて、SNSでは疑問と不満の声が噴出。東宝は6日、当初はチケットのみを対象としていた返金について、公演中止期間のチケットを購入したユーザーを対象として「チケット代金の払戻しのほか、ご購入時のチケット販売手数料およびシステム利用料、公演中止発表以前にご手配済の交通費および宿泊費のキャンセル料、またはキャンセルが叶わなかったお客様は上記交通費および1公演日につき1泊分の宿泊費を、弊社で負担をさせていただきます」との異例の対応方針を明らかにしていた。
8日には「公演中止期間延長【2月10日~11日】のお知らせ」を更新し、新たに公演中止を発表した。
今回の延長に伴い、貸切公演を含む10日の2公演と11日の1公演の計3公演が追加で中止となる。中止に至った理由については、以下のように説明した。
「2月10日からの公演実施に向けて一同鋭意舞台稽古に取り組んで参りましたが、スタッフ・キャストの安全確保に努めながらの準備に更なる時間を要し、誠に苦渋の決断ではございますが、2月10日(土)、11日(日)の3公演も中止とさせていただき、2月12日(月・祝)の公演より上演させていただきます」
チケット購入者に向け「中止期間の延長を誠に申し訳なく存じますとともに、ご案内がご観劇日の直前となりましたことにも衷心よりお詫び申し上げます」と謝罪し、公演中止期間の延長について「弊社の本公演製作の見通しの甘さ、製作体制の不行き届きにより、お客様に多大なるご迷惑をお掛けしたこの度の事態を重く受け止め、再びこのようなことを引き起こさないようその対策を徹底して参る所存です」と反省を明かした。
中止期間の延長に伴う新たな対応として、チケット代金や交通費・宿泊費の負担に加え、「上記公演回の入場券をお持ちのお客様につきましては、本公演の配信を無料視聴いただけるよう検討しております」とした。
希望する声も多かった振替公演については、「振替公演につきましては、鋭意調整を試みましたが、この度は残念ながら実施することが難しいとの判断に至りました」としている。