働くママはお疲れ...今、一番欲しいのは「睡眠と休息」 ママたちに大谷翔平の二刀流を求めるな!

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仕事と家庭の二刀流を、なぜ女性にだけ求める?

――願望ギャップの1位が「趣味の時間」、2位が「睡眠時間」、3位が「資格などの勉強時間」という結果も切ないですね。フリーコメントに「趣味の時間」や「資格などの勉強時間」に関するコメントがまったくないことも気になります。

川上敬太郎さん できれば時間を確保したいと思っても、日々忙しく時間に追われていると、よほど必要性にかられない限り、「趣味の時間」や「資格などの勉強時間」は、後回しになりがちです。しかし、もし時間にゆとりができればそこに費やしたいと思う人が多いのが、趣味や勉強の時間なのではないでしょうか。

一方、「休息・睡眠時間」は切実です。フリーコメントには「趣味の時間」や「資格などの勉強時間」は少ないものの、「休息・睡眠時間」に関係しそうな、大変さや忙しさに関するコメントが多く見られます。

体が疲れ切ってしまうと、何もできなくなるだけでなく、病気やケガなどにもつながりやすくなります。それでも日々の忙しさの中で後回しになってしまいがちだと思いますが、「休息・睡眠時間」については、その必要性の高さから、「趣味の時間」や「資格などの勉強時間」に比べれば、ある程度優先的に時間を確保できている人はいるようです。

実際、2023年に優先してきた時間の比率を見ると、「趣味の時間」18.7%、「資格などの勉強時間」9.7%に対し、「休息・睡眠時間」は32.8%もあります。ただ、それでも疲れを癒すのに十分というにはほど遠く、2024年に優先したい時間の1位に「休息・睡眠時間」がランクインしたということかもしれません。

――なるほど。それは少し救いですね。しかし、「願望のギャップ」の結果をみると、「家事・育児・介護の時間」に上記の1~3位が奪われている印象を受けます。「お疲れママ」にラクにさせてあげるには、どうしたらいいですか。結局、正社員をやめるしかないのでしょうか。

川上敬太郎さん もちろん個人差はあると思いますが、全体的な傾向としてはおっしゃる通り、「家事・育児・介護の時間」に「趣味の時間」「休息・睡眠時間」「資格などの勉強時間」などが奪われてしまっている可能性があると思います。

さらに、仕事と家庭を両立させるとなれば、負担感はより大きくなります。フリーコメントには、家のことや子どものことなどがあって正社員を辞め、パートに切り替えたといった声が寄せられました。

ただ、パートに切り替えたとしても、仕事と家庭の両立はやはり大変です。それでも中には、家事も育児もこなしながら正社員としてバリバリ働いているような人もいます。

それはそれでスゴいことですが、それは超人的な二刀流ができるその人が特別スゴいということにほかなりません。そんな、大谷翔平選手のようにハイパーでスペシャルな人を標準にすえてしまうのは無理があります。

それなのに、職場や家庭ではともすると、そんな特別な存在と同じようにできないのは「甘えだ」などと見なしてしまう嫌いがあります。おかしなことです。
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