「Oh!モーレツ」「24時間戦えますか」に戻った?
J-CASTニュースBiz編集部は、研究顧問として同調査を行い、雇用労働問題に詳しいワークスタイル研究家の川上敬太郎さんに話を聞いた。
――働くママの「2024年に優先させたい時間」1位が「休息・睡眠時間」でした。フリーコメントでも、「両立が大変で睡眠がとれない」という悲痛な声が聞かれます。「睡眠時間」は健康に直結する大問題です。
まるで、数十年前のCM「Oh!モーレツ」や「24時間戦えますか」の時代に戻ったかのような印象を受けますが、なぜ「女性活躍社会」が叫ばれながら、こんな事態になっているのでしょうか。
川上敬太郎さん 就労志向のママたちの多くは、仕事と家庭の両立ができる勤務条件の仕事に就いています。そのため、必ずしも「24時間戦えますか」の時代のモーレツサラリーマン的働き方をしているわけではないと思います。しかしながら、そもそも仕事と家庭の両立自体がとても大変なことです。
そこにコロナ禍が発生し、外出が制限されたり感染の危険にさらされたりと、さまざまな制約を受ける期間が3年も続きました。いわゆるコロナ疲れは、仕事と家庭の両立による負担感をさらに大きくした可能性があると思います。なかには、夫が在宅勤務で家にいる機会が増え、食事の支度や掃除などかえって家事が増えたという人もいます。
さらに、現在は世の中が元通りの方向へと動き始めました。3年続いたコロナモードからの揺り返しに適応しようとするなかで、いっそう疲弊感を感じやすくなっているのかもしれません。