中田翔加入で存在感薄いけど... それでもビシエドが「絶対に必要な存在」な理由

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   中日が「中田翔フィーバー」で沸いている。金髪丸刈りのド派手な風貌で春季キャンプ地の沖縄・北谷入り。守備練習、フリー打撃と中田が向かう場所に多くのメディアが追いかける。その中で存在感が薄くなっているのが、来日9年目のダヤン・ビシエドだ。

   18年に首位打者、最多安打のタイトルを獲得するなど、中日の主軸として長年活躍してきた。だが、昨年は91試合出場にとどまり、打率.244、6本塁打、23打点と来日以来自己ワーストの成績に。打撃フォーム改造に取り組んだが試行錯誤を振り返し、ビシエド本来の外野の間を射抜く強烈なライナー性の打球が見られなくなっていた。

  • 来日9年目のダヤン・ビシエド。2015年撮影(写真:AP/アフロ)
    来日9年目のダヤン・ビシエド。2015年撮影(写真:AP/アフロ)
  • 来日9年目のダヤン・ビシエド。2015年撮影(写真:AP/アフロ)

レギュラーどころか1軍のベンチ入りが危うい状況だが...

   中日は23年シーズンリーグワーストの414得点。打線強化で補強したのが巨人を自由契約で退団した中田だった。日本ハム時代に打点王を3度獲得した実績を持つ強打者の本職は一塁。ビシエドと重なる。さらに、巨人の戦力構想から外れた中島宏之も加入したことで、レギュラーどころか1軍のベンチ入りが危うい状況に追い込まれた。

   24年から外国人枠を外れ、日本人扱いとなることは起用法にプラスに働くが、レギュラーをつかみ取るには中田、中島との競争を勝ち抜かなければいけない。スポーツ紙記者は、「中田がスタメンで起用される可能性が高いが、近年は故障が多いしシーズンを通じてフル稼働できるとは考えにくい。中島も41歳という年齢を考えると試合に出ずっぱりは体に掛かる負担が大きい。ビシエドは絶対に必要な存在です」と強調する。

   中日への愛着は強く、家族で名古屋に住みすっかり溶け込んでいる。ナインからも「タンケ」の愛称で親しまれて人望が厚い。中田の存在は心強いが、ビシエドの復活劇を待ち望むファンは多いだろう。(中町顕吾)

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