浜松が「ギョーザ日本一」宇都宮、宮崎を退ける 「ご当地名物」として盛り上がったのは意外と最近!?

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   2023年度のギョーザの年間購入額1位は、静岡県浜松市――。総務省が2024年2月6日に発表した「家計調査/家計収支編」で、浜松市が3年ぶりにトップに返り咲いた。2位は宮崎県宮崎市、3位が栃木県宇都宮市という順位だ。

   これらの街が地元という人に話を聞くと、昔はギョーザが名物でなく、いつの間にかにご当地グルメとしての扱いが始まったという声がある。J-CASTニュースBiz編集部は、今回「日本一」となった浜松を取材して、その歴史を探った。

  • 円形で真ん中にもやしがトッピングされた「浜松餃子」
    円形で真ん中にもやしがトッピングされた「浜松餃子」
  • 円形で真ん中にもやしがトッピングされた「浜松餃子」

「仕掛け人」浜松餃子学会は2006年誕生

   浜松市観光課を取材した。もともとギョーザを持ち帰りで買う文化が、市民の間で存在していたという。「それを観光資源として見いだし、ご当地グルメとして売り出したのが『浜松餃子学会』です。まちを元気にしようという心意気と熱意をもって、ギョーザをお祭りや、パンフレットを通してプロモーションしてくれる貴重な存在です」と述べた。

   浜松市は、楽器やオートバイという製造業が盛ん。夫婦共働きで夕食用にギョーザを買って帰ることが多く、またキャベツや豚肉などが比較的安価に手に入ることが歴史的な背景としてあるそうだ。

   「浜松餃子学会」は、2006年にまちおこし・まちづくりのボランティア団体として立ち上がった。この頃から「浜松餃子まつり」が毎年開催され、市内のギョーザ店のパンフレットを配布し、「ギョーザのまち浜松」という機運が醸成されてきた。

昔から地元で親しまれていた食べ物

   浜松餃子学会にも、取材した。広報は、「私たちは、ギョーザ愛の強い浜松市民と一緒に、ギョーザというコンテンツを日本中に知ってもらうために活動しています」と説明する。なお、「浜松餃子」には決まった型がなく、いろいろな種類があるという。「お店の個性や店主のこだわりによって、バラエティー豊かなのが浜松の面白いところ。地域の人でも行きつけのギョーザ店があり、観光客も食べ比べを知って楽しんでもらっています」と話した。

   2024年には、例年開催していた「浜松餃子まつり」復活を考えているとのこと。

   宇都宮と宮崎の、ギョーザの「起源」も調べた。いずれも、昔から地元で親しまれていた食べ物だったのは間違いない。地元名物として盛り上げようと組織的に動き始めたのは、調べた限りでは比較的最近のようだ。

   宇都宮市では1993年、ギョーザ店38店舗が任意団体「宇都宮餃子会」を発足。2001年には、協同組合として認可された。また、宮崎市では2020年、「宮崎市ぎょうざ協議会」を立ち上げ、「宮崎の餃子を新たな観光資源に!」をコンセプトに活動している。

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