3時間の面談で不満が大爆発! 猛反発だった3人の「ベテラン年上部下」がそれでも心強い味方になった理由

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丁寧に説明し、納得してもらうはずの面談が...

   面談当日、会議室に入ると...すでに3人が腕組みをして、固い表情で座っています。ただならぬ雰囲気を感じたものの、とにかく話し合いを始めようとAさんが口火を切ろうとした瞬間...。

   古参メンバーのうちリーダー格の1人の発言を皮切りに、猛然と不満と批判が降り注いできたのです。

   Aさんが口を挟む隙間すら与えてくれません。3人は始めから怒っていましたが、発言を重ねるにつれて、さらにボルテージが上がり、罵倒の嵐は激しくなるばかりです。

「あなたは、これまで長年かけて今の仕事の進め方になってきた経緯を理解していない」
「読者が求めている内容を全く理解していない」
「増産体制でスケジュールもタイトなのでコンテンツのクォリティが保てない」
「新たな仕事の進め方も、現場に関心がないから自分の関りを減らすのだろう」
「あなたは、課長として全くの不適格だ」

などなど。ようは「今までのやり方が一番いい」と言っているだけなのですが...。

   Aさんは何も言えず、ただただ彼らに圧されて不満を聞き続けるだけに...。もっとも、Aさんは途中から、「不満は一度出しきらないと自分の主張も聞き入れてもらえない、この場は聞くことに徹するしかない」と腹を括ったのです。

◆「言いたいことを一通り言わせてもらったので...」

   かれこれ3時間も経ったころ。

   彼らが不満や批判をひとしきり述べ切り、もはや同じ話を繰り返すしかなくなったあたりから、不思議なことに潮目が変わりました。

   リーダー格の彼がこう言いました。

「今日は言いたいことを一通り言わせてもらったので、少しスッキリしましたよ。しかし、冷静に考えてみれば、上司のあなたも社長じゃなし。中間管理職として会社の方針との板挟みもあろうし、立場上たいへんなんだろうね...」

   今までひたすら罵倒し続けていた彼が、今度は打って変わって上司を慰め始めたのです。彼の意外な言葉が発端で、あとの2人も態度を軟化させてきました。

「客観的に見れば、このウェブサイトが低迷しているのはわかっているんだ」
「なんとか変えなけばとは思うものの、なかなか打開策もなくて...」
「ウェブマーケティング手法が進化しているけど、どう導入すべきかもわからなかったし...」
「まぁ、私たちも組織人だし、やるべきことはやるよ」

   そう反省し始めたのです。

   8割がたは罵倒され続け、最後2割ほどの時間は同情され慰められるという、おかしな面談...。Aさんはほぼ相槌しか打つことができなかったにも関わらず、意図通りの結末になったのです。

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