開業後は見られない「サンダーバードとの並走」も 記者が乗った、敦賀-金沢「試乗会特別列車」の57分

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停車駅直前に追い抜かれ、時速260キロで一気に抜き返す

   この途中で、延伸開業後は走らなくなる在来線特急と並走し、追い越されたり追い抜いたりする場面もあった。並走したとみられるのは、大阪発金沢行きのサンダーバード9号。9時11分に京都駅を出た後は敦賀を通過し、福井に着く10時31分までノンストップで走行するダイヤで、その次が終点・金沢(11時14分着)という停車駅が少ないタイプだ。

   新幹線は芦原温泉停車直前の10時46分ごろにサンダーバードに追い抜かれた。その後は加速し、手元のGPS速度計で確認できる限り、最高速度の時速260キロを記録する場面もあった。加賀温泉通過直後の10時57分ごろサンダーバードに追いつき、一気に追い越していった。

   開業後に課題になるのが敦賀駅での乗り換えだ。駅舎は3階が新幹線ホーム、2階がコンコースの乗り換え改札、1階が在来線特急ホームという構成。2フロア分移動する必要がある。記者が実際に移動してみたところ、若干道を間違ったり、遠回りしたりしたものの、3分20秒ほどで到着することができた。

   JR西日本が公表しているダイヤによると、新幹線と在来線特急は最も短い場合で8分で接続する。一見余裕があるように見えるが、混雑時や荷物が重い場合は、さらに時間がかかるとみられる。実際、JR西日本が1月18日、1編成が満員になる規模の約900人を動員して行ったシミュレーションでは、一部で人が滞留して8分を超えたため、改善が必要になっている。

   今後、北陸新幹線は「小浜・京都」ルートで敦賀から新大阪まで延伸される予定だが、着工のめどは立っていない。

   2月3日と4日に行われる一般向けの試乗会では、2000人の募集に対して15万0325人が応募。倍率は約75倍に達している。

(J-CASTニュース編集部 工藤博司)

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