贈る心、相手本位の女性、自分本位の男性
――「利用したい理由」「利用したくない理由」でも、女性と男性ではハッキリ差がありますね。特に「利用したくない理由」で、私のような年配男性(70代)では、「気持ちが伝わりにくい」が一番と思いますが(実際、男性1位がそうです)、女性では上位3位に入ってこないのが不思議です。
担当者 女性が利用したくない理由は、「受取主が利用方法を知らないかもしれない」「商品やサービスと引き換えるのは相手が面倒だと思う」「相手の生活圏内で活用できるか分からない」といった、どちらかというと受け取る相手側の事情を心配することが中心です。
一方、男性では一番に「気持ちが伝わりにくい」と、ギフトを贈る自分の事情を心配しています。相手の事情を優先させる女性の気持ちと、自分の事情を優先させる男性の気持ちの差が出ているのかなと考えられます。
――そう言われると、確かにそうですね。ハッとしました(笑)。専門家として、今の時代のデジタルギフトのメリット、デメリットは何だと思いますか。また、それを踏まえて、上手な利用方法をアドバイスしてください。
担当者 デジタルギフトのメリットとしては、「贈りたい時にその場ですぐに贈ることができる」「直接会うことが難しい相手にも贈ることができる」「選べるギフトの種類が豊富」があげられます。
デメリットとしては「受取主が利用方法を知らないかもしれない」「気持ちが伝わりにくい」「商品やサービスと引き換えるのは相手が面倒」があげられます。となると、「直接会うことが難しい相手にも贈ることができる」という点が、メリットにもデメリットにもなりそうです。
だから、受け取り手がデジタルギフトを知っているのか、受け取った時に対応できるのかなど、まずは相手の状況を確認したうえで贈ることが大切です。利用者が増加すれば、もっとデジタルギフト市場全体が盛り上がっていくと考えます。
――あなた自身は、デジタルギフトを利用したことはありますか。
担当者 何度かあります。お世話になっている人の誕生日や、自分が困っている時に助けてくれた際に贈りました。誕生日などのきちんとしたギフトでなく、軽い感謝を示したい時にも気楽に使えるように、数百円から数千円まで価格設定の幅が広いので、デジタルギフトによって「ギフト=贈り物」という高いハードルがとても下がったと感じました。
(J‐CASTニュースBiz編集部 福田和郎)