過去の作品で「主人公母の自死」描いていた芦原妃名子さん 急死に「そこまでわかっている作者が」と悲しみ広がる

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   2024年1月29日、10月期放送の連続ドラマ「セクシー田中さん」(日本テレビ系)の原作者で漫画家の芦原妃名子さんとみられる女性が亡くなっているのが見つかった。自殺とみられる。

   芦原さんの作品の中には、主人公が母親の自殺に向き合う漫画・「砂時計」も知られている。X(ツイッター)では、「『砂時計』は、自殺をかなりしっかり描いてる作品で、人がどうやって自殺に向かっていくか、また残された人はどういう人生になるかが、主軸のテーマになってるのにそこまでわかっている作者が、それを選んでしまうなんて、重すぎる つらい」「残された人がどれ程の痛みを抱えるか分かっていながら、自死を選ばざるを得無かった心境を思うと、胸が痛い」などと「砂時計」と絡めて悲しみをつづる声が寄せられている。

  • 芦原妃名子さんのX(@ashihara_hina)より
    芦原妃名子さんのX(@ashihara_hina)より
  • 漫画「砂時計」1巻(小学館公式サイトより)
    漫画「砂時計」1巻(小学館公式サイトより)
  • 漫画「砂時計」8巻(小学館公式サイトより)
    漫画「砂時計」8巻(小学館公式サイトより)
  • 芦原妃名子さんのX(@ashihara_hina)より
  • 漫画「砂時計」1巻(小学館公式サイトより)
  • 漫画「砂時計」8巻(小学館公式サイトより)

遺された人の悲しみや痛みを丁寧に描く

   芦原さんは、自身の漫画を原作とした23年10~12月放送のドラマ「セクシー田中さん」(日本テレビ系)で第9、10話の脚本を担当していた。24年1月26日にブログにその経緯として、ドラマ化にあたっての条件などをめぐる制作側とのやり取りなどを記しており、SNSで大きな注目を集めていた。

   その後、同ブログ投稿は削除。芦原さんは28日にXで「攻撃したかったわけじゃなくて。ごめんなさい」と投稿したのを最後に、ブログやXは更新されていなかった。死亡が報じられたのが29日。遺書のようなものが見つかったため、自殺とみられている。

   芦原さんは2003年から06年にかけて「Betsucomi」(小学館)で漫画・「砂時計」を連載していた。07年にテレビドラマ化、08年に小説化、映画化している。

   「砂時計」は主人公の母親の自殺をめぐって、遺された人の悲しみや痛みを丁寧に描いた作品だ。主人公が少女から大人の女性に成長する様子も描かれる。

   主人公の母親は、離婚を機に主人公を連れて故郷に帰るが、精神的に追いこまれ、冬の山で自殺を遂げる。1巻には、母の葬式で主人公が母に買ってもらった砂時計を遺影に投げつけ「弱虫!!」「裏切り者!!」と叫ぶシーンがある。

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