記憶に残るネーミングの長さは?
なお、金融機関の合併などの場合、たとえば「損害保険ジャパン日本興亜」「太陽神戸三井銀行」はその後、「損害保険ジャパン」「さくら銀行」(現在の三井住友銀行)といった、略される、もしくは全く別の簡潔な名前になることが少なくない。
これに対して高橋氏は、
「ネーミングは、消費者に覚えてもらわなければ、意味がありません。記憶に残るネーミングの長さは、せいぜい7文字くらいと考えられます」
と説明した。なぜ7文字なのか?
高橋氏によると、アメリカの心理学者であるジョージ・ミラー(1920-2012)が提唱した、人間が瞬時に認識できる情報の数は7個前後、具体的には5個から9個であるとする「マジカルナンバー7プラスマイナス2」(ミラーの法則)に収めることで、記憶に残りやすいネーミングができるという。それゆえに、
「ですから長い企業名は、ゆくゆくは淘汰され、短くなる運命にあると言えます」
と述べた。
(J-CASTニュースBiz編集部 坂下朋永)