50代前半が凹んでいるのは、就職氷河期世代だから
――それにしても大学卒の50代前半が気の毒です。賃上げ率がマイナスになっています。部長級の人々ではないですか。上の年代が急上昇しているのに、彼らだけが凹(へこ)んでいます。これはどういうことでしょうか。
担当者 60歳以上の伸び率が大きいのは、高齢者雇用を進めているからだと思われます。今回は、若年層と高齢者層に手厚い傾向が目立ちました。
50代前半だけがマイナスなのは、あくまで推測ですが、企業の間で就職氷河期世代を積極的に途中採用する動きが進んでいるためと思われます。
バブル崩壊後の1990年~2000年代に就職活動を行った世代は、現在、40歳前後~50代前半。非常に厳しい雇用状況に置かれました。厚生労働省では就職氷河期世代の支援を行っており、企業に正社員として雇用するようお願いしています。
しかし、途中入社で勤続年数が少ないため、まだ賃上げが追いついていない人が多いと考えられます。
(J‐CASTニュースBiz編集部 福田和郎)