食事をネットで注文することが当たり前に
――担当者さんご自身は、個人的に「宅食サービス」を利用したことはありますか。
調査担当者 私自身は「nosh」を利用しています。疲れて食事を作るのが面倒になることが多かったため、レンジで簡単に1食分が食べられる点を魅力に感じています。もともとワンプレートメニュー(カレーやスパゲッティなど)ばかりを食べていたので、「nosh」を利用することで副菜も食べられようになりました。
――ちなみに、忙しい共働き世帯に、「宅食サービス」とともに、「食材宅配」と「ミールキット」が徐々に広がっていますが、MMD研究所では2023年5月に行なった調査では、いずれも利用率は2割前後ですね。
調査担当者 前置きとして説明をすると、「ミールキット」とは、食材とレシピが入った料理セット。「食材宅配」とは、野菜・果物や肉・魚など食材の注文・配送サービス。一方、「宅食サービス」とは、お弁当やお惣菜などの食事を宅配してくれるサービス。そのため、2023年5月調査と今回の調査の利用経験者は多少異なると思います。
「食材宅配」と「ミールキット」は、自身で食事を作るという点では料理をすることに変わりはないので、利用経験が2割前後であることは妥当かと考えています。そのうえ、「食材宅配」や「ミールキット」のような事前に注文しておくものよりも、自身でその時に思いついた食べたいものを作る人は多いのかと思います。
今回の調査では、食事を作ることに負担を感じている人が半数以上いることがわかりました。この結果からも、自身で食事をつくらなくていい「宅食サービス」の需要は高いと考えられます。
その際に利用されていたものは、以前までは「お弁当」や「インスタント食品」だけでしたが、コロナ禍を経て、自宅にいてもネットで注文できる「フードデリバリー」の利用が増加しています。食事をネットで注文することが活性化して、より当たり前になっていくと考えられます。
(J‐CASTニュースBiz編集部 福田和郎)