料理を作る負担、男性のほうが少ない謎の理由
こうした結果をどう評価したらよいのか。J‐CASTニュースBiz編集部は、MMD研究所の調査担当者(女性)に話を聞いた。
――「自身で食事を作ることに負担を感じている」割合が、男性のほうが少ない結果が出ました。男性のほうが料理を作り慣れていないと思われるのに、不思議です。負担を感じていないのなら、いつも夫が料理を作ればよいと思いますが、いかがでしょうか。
調査担当者 この結果には私も驚きました。ただ、そのあとの食事を作る際に重視している点の性別の結果をみると、「おいしさ」「手軽さ」「コスト」「栄養」4項目ともに「重視している」割合が、女性のほうが高い結果となりました。
特に「栄養」と「おいしさ」では、かなり開きがあり、女性のほうが食事を作るうえで、こだわりが強い傾向があると考えています。職場の女性の同僚に聞いても、「料理をすることも負担だけど、献立を考えるほうがもっと大変なのよね」という声が上がりました。
「何が食べたいの?」と聞いても「なんでもいいよ」という返しをしがちな男性に比べ、何を作ればいいのかで立ち止まってしまう女性は、その面で負担を感じている人も多いと思われます。
――なるほど。ところで、「宅食サービス」の利用経験が20%前後という結果は、率直に言って多いと思いますか、少ないと思いますか。また、トップ3のサービスは、それぞれどんな魅力があるのでしょうか。
調査担当者 弊社で昨年(2023年)2月に実施した「日米仏3ヶ国比較:都市部消費者の食の意識・動向調査」で、日本のフードデリバリー全体の利用経験は66.3%となっています。
今回、利用経験でトップに上がった「ワタミの宅食ダイレクト」のサービス提供が開始されたのが2017年11月で、まだ、日本では歴史が浅いため、これから伸びていく市場かなと考えています。
トップ3のサービスの魅力は――。「ワタミの宅食ダイレクト」は、合計100種類以上のメニューが展開されているため、いろいろなジャンルの食事をとることができること。「nosh」は、メニューがすべて主菜1品と副菜3品で構成されているので、すごく健康的な食事内容になっていること。「ニチレイフーズダイレクト」は、「nosh」と違い、おかずのプレートだけでなく、カレーやパスタなどの一品料理があること......といった点でしょうか。