なぜ暗号資産詐欺が急増? 「絶対儲かる」「AIが保証する」SNS、身近な友人の甘~い誘い...だましのカラクリとは

全国の工務店を掲載し、最も多くの地域密着型工務店を紹介しています

税金・保証金・手数料...お金を取り尽くすと行方不明に

――ひどい話ですね。画像が「外国人女性」だということで、男性にも下心があり、脇が甘くなったのでしょうか。

渡辺優一さん それはわかりませんが、マッチングアプリで知り合った異性の相手から暗号資産でだまされる人は、一定数存在します。再びこの男性のケースでお話しすれば、税金は国や地方自治体に自分が支払うべきものであって、個人に支払うことは意味がなく、あり得ません。「女性」から税金を請求された時点で、詐欺だと気づくべきでした。脇が甘かったのは確かです。

いずれにしても、まず投資資金として数百万円を入金。その後、利益が出たことをアプリで確認、出金しようとしたら、税金・保証金・手数料の名目でさらに支払わされたあげく、連絡が絶えるというのが共通のパターンです。

――あくどいですね。しかし、見知らぬ相手ならともかく、もう1つの手口である知人・友人からだまされるパターンも理解できません。なぜ、知っている人をだますのでしょうか。

渡辺優一さん これは昔から健康食品などでよくあるマルチ商法、ネズミ講と全く同じ手口です。会員を増やせば増やすほど紹介料が入ってくる仕組みです。知っている人から勧誘されると、しがらみがあって断りづらいものですから。マルチ商法がからむ昔の健康食品でも健康セミナーがありました。それと同様、暗号資産でも投資セミナーがある。健康食品が現在では、暗号資産に代わっただけということです。

ただ、暗号資産の場合、AI(人工知能)のソフトを買うと、AIが自動的に売買を判断して確実に利益を生み出すという触れ込みですから、「なんかスゴイ!」と思わせるところが現代的な詐欺の手法といえるでしょう。
姉妹サイト