2024年、女性は働きやすくなるのか? 「なると思う」女性4割 さらなる前進への決め手は「家周りの仕事の負担減」

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働きやすくなった人と、そうでない人との間で二極化

   J-CASTニュースBiz編集部は、研究顧問として同調査を行い、雇用労働問題に詳しいワークスタイル研究家の川上敬太郎さんに話を聞いた。

――2023年を振り返り、「女性が働きやすくなった実感」が「ない」という人が直近の3年間では減っていますが、それでも7割もいるという現実をどう見ますか。
前進しているのか、足踏み状態なのか。もっと前に進むスピードをあげられないものでしょうか。

川上敬太郎さん 女性活躍推進がこれだけ叫ばれてきた中で、女性が働きやすくなった実感が「ない」人が7割もいるというのはとても残念です。それでもジワジワとですが、「ある」の比率が上がってきているということは、前進はしているのではないでしょうか。

ただ、前進するスピードが上がらないのは、政府も企業も頑張っていろいろな施策を打ってはいるものの、残念ながら女性の活躍を阻害する根本的な要因にしっかりとメスを入れられていないということなのかもしれません。

――かたや2024年の予測では、「女性が働きやすくなると思う」人が4割以上います。しかも、2023年を振り返り、「女性が働きやすくなった実感」のある・なしでは大きな開きがあります。
働きやすくなった人と、そうでない人との間で二極化が進んでいるのでしょうか。

川上敬太郎さん 2023年を振り返ると、女性が働きやすくなった実感が「ない」人が7割もいました。ただ、その中にも程度の差があります。おおむね働きやすくはなったものの、まだ少し足りないという人もいれば、働きやすさなんて全くないと感じている人もいるはずです。

それらの「現在地」に対して、世の中は少しずつ女性が働きやすくなる方向へと動いてはいるので、あくまで2023年と比較した場合に2024年は働きやすくなる、と思う人が4割強いるということなのだと思います。

――なるほど。

川上敬太郎さん 一方で、おっしゃる通り二極化は進んでいると感じます。2023年に働きやすくなった実感があった人は、2024年が働きやすくなると回答した比率が7割を超えます。これに対して、2023年に実感がなかった人は約3割に留まります。実感した人のほうが、未来をよりポジティブに受け止められているようです。

微増であっても、女性が働きやすくなるという期待感が増えていること自体はいいことなのだと思います。ただ、大きく増えていないのは、これといった決定的な変化を感じていないことの表れでもあると感じます。

期待感が高まっているのに実感が伴わないままで、期待はずれでガックリすることに疲れてしまい、その反動で未来に期待すら持ちづらくなってしまう......そのようなことにならなければと願います。
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