田村氏の発言は「本当にパワハラという言葉だけでは言い表せない、非常に重大な問題」
1月15日から18日にかけて行われた党大会の終盤、田村智子副委員長が委員長に選出された。女性がトップに就くのは初めてだが、早くも松竹氏をめぐる対応が波紋を広げている。16日の討論では、神奈川県の大山奈々子県議団長が除名処分に異論を唱えたのに対し、田村智子副委員長が18日の党大会結語の討論で、大山氏の異論は党外の声が根拠になっていることを挙げて
「あまりにも党員としての主体性、誠実さを欠く発言」
などと批判。田村氏はこの発言の後に委員長に選出されたが、多くの党員の前で異論を面罵したことについて「パワハラ」だとする批判が出ていた。ただ、小池晃書記局長は1月19日の記者会見で、「『叱責』ではなく発言内容への批判。発言者の人格を傷つけるようなものではない」として、パワハラだとの見方を否定していた。
松竹氏はこの問題について、次のように述べた。
「大会代議員の前で、ああやって批判されるというだけでも大変な精神的な抑圧だが、今回はユーチューブで党が公開している。全国の党員も見るし、国民も見るし。そういうことが分かっていて、ああいうやり方をするということは、本当にパワハラという言葉だけでは言い表せない、非常に重大な問題。それだけ党内での異論が広がっている」
政党と党員をめぐる判例としては、いわゆる「共産党袴田事件」の最高裁判決(1988年)が知られている。共産党が、除名した党員が住んでいた党所有家屋の明け渡しを求めて起こした訴訟で、
「政党が党員に対してした処分は、一般市民法秩序と直接の関係を有しない内部的な問題にとどまる限り、裁判所の審判権が及ばない」
などとして、元党員側が敗訴している。
(J-CASTニュース編集部 工藤博司)