カラオケチェーン「カラオケルーム歌広場」と「ジャンカラ」について、ロゴが瓜二つにもかかわらず別会社だと驚きを伝えるような投稿が、2024年1月中旬にX(旧ツイッター)で話題になっている。
創業者が兄弟あるいは知り合い同士だからといった噂も出るなか、19日、2社が取材に答えた。
「他人の空似」「似てますかね...?」謎に包まれた真相
ロゴマークは2社とも店名に加えて、大きな目のスマイルマークに、向かって左の手は広げ、右の手は小指を立ててマイクを握った様子のイラストが描かれている。ただ、歌広場は平面的な色使いかつ顔色がピンクで、ジャンカラは立体的かつ顔色がうすだいだいといった若干の違いはある。
これらを並べた投稿はXで大きく拡散され、2社がそれぞれ関東と関西を拠点にしている点も驚かれたほか、ロゴをめぐって、「えっ、小指立ててるところまで全く同じなのに違う会社なの!?」「知らなかった...」「ジャンカラとウタヒロ、系列店じゃないことに驚きwww」「今年一番の衝撃」といった声が広がっている。
J-CASTニュースの取材によると、歌広場は、クリアックス(東京都豊島区)が1989年に神奈川の川崎第一京浜通り店(旧:歌広場川崎店)を1号店としてスタートした。関東を中心に68店舗(1都3県に67店、宮城県に1店。24年1月時点)へ展開している。
ジャンカラは、TOAI(京都市)が1990年に創業。1号店は京都の北山大宮(現在は閉店)で、関西中心の178店舗(24年1月時点)となっている。
2社は双方とも、互いに関係会社には該当しないと認めた。一方で冒頭の噂の真偽、実際の導入経緯やロゴマークが似ている理由、相手企業とはどのような関係があるかを尋ねたところ、次のように答えた。
「他人の空似というのでしょうか。自分に似た人は世界に3人いるという様な事も耳にしますし...。歌広場に似てるというよりは、ジャンカラさんは丸くて温かな『たこ焼き』に似ていませんか?」(クリアックス広報)
「もちろん同じ業界なので、歌広場さんを存じ上げてはおりますが、ロゴマーク...似てますかね...?確かに、マイクが赤いという点では似てると思いますが。あと、歌広場さん顔色が...ちょっと風邪気味ですか?」(TOAI広報)
出店地域のすみ分けを決めたという噂も
Xでは、ロゴマークの導入にあたり2社の間で出店地域のすみ分けを決めたとの噂も出ている。クリアックス広報は「その辺りは分かりかねますが」としつつ、
「やはりルーレットとか...フェアなやり取りがあったのではないでしょうか。ただ、ジャンカラさんに有利な大喜利対決とかではなくて本当に良かったなと思っています。首都圏も抑えられていた可能性もありますから」
といい、TOAI広報もこのように述べた。
「ちょっとわからないのですが...昔ダーツで決めた可能性はありますね。だとしたら、都心部をとられたのは痛すぎます」
Xの反響を受けては、それぞれ下記のように伝えた。
「お店の顔であるロゴマークに興味を持っていただけた事を大変有り難く思っております。街中でロゴマークを見かけた際には今回の事を思い出していただけると嬉しいです。今後はロゴマーク以外にも楽しい話題を提供できたら良いなと思っています」(クリアックス広報)
「事実がどうであれ、私たちに興味を持っていただけるのは率直に嬉しいです。ここ数年カラオケ業界も苦しい中で、このような形で取り上げていただき、これからもっと盛り上げていきたいと思いますね」(TOAI広報)
業界を盛り上げるべく奮闘する2社
クリアックス広報は取材で、下記の思いも伝えた。
「昨今は遊びの多様化も進み、カラオケ業界は苦しい状況が続いていますが、現在では『カラオケ=歌うこと』という目的だけではなく、ライブビューイングでの利用や仕事場としても活用いただけています。日々の生活に疲れた時や、息を抜きたい時にも気軽に立ち寄れる場所を今後も提供し続けていきたいと思っております」
TOAI広報は次のとおり意気込んでいる。
「カラオケ業界をもっと盛り上げ、お客様のカラオケ体験を10倍にしていくために、ジャンカラでも様々なサービスや取り組みを実施しております。 公式アプリ予約の『すぐカラ』を利用いただくと、受付から精算までフロントに立ち寄ることなく、時間いっぱいカラオケをお楽しみいただけます。また、オープンな空間で周りの方とのコミュニケーションを楽しみながら歌えるオープンカウンターや、多様なコンセプトルームなど、お客様が体験したことのないカラオケ空間の実現にむけて、チャレンジしています。ぜひ、皆さまにこれまでにないカラオケを体験いただきたいですね」