条件が揃えば「かなり真実に近い判決が出る」 松本人志の文春報道、北村弁護士の裁判解説にネット納得

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   弁護士の北村晴男さんが2024年1月18日、自身のYouTubeチャンネルを更新し、お笑いコンビ「ダウンタウン」の松本人志さんが週刊文春で性的スキャンダルを報じられたことを巡り、裁判で真実が明らかになるのかという質問に対して解説した。

   コメント欄では「とても勉強になる」などの納得する声が寄せられている。

  • 松本人志さん(2016年撮影)
    松本人志さん(2016年撮影)
  • 吉本興業公式サイトより
    吉本興業公式サイトより
  • 吉本興業公式サイトより
    吉本興業公式サイトより
  • 松本人志さん(2016年撮影)
  • 吉本興業公式サイトより
  • 吉本興業公式サイトより

明らかになるのは「訴訟上の真実」

   松本さんを巡っては、23年12月27日発売の週刊文春で、飲み会で女性に性的な行為を迫っていたなどと報じられた。

   松本さんが所属する吉本興業は同日、「当該事実は一切なく、本件記事は本件タレントの社会的評価を著しく低下させ、その名誉を毀損するもの」などと記事の内容を否定。24年1月8日には、松本さん自身から「様々な記事と対峙して、裁判に注力したい旨の申し入れ」があったとし、当面の間活動を休止すると発表している。

   北村さんは1月18日、「松本人志さん性加害報道/裁判で当時の心境を証明できるの?」と題したYouTube動画で、「こういった週刊誌の報道に関する裁判って、この事実があったかどうかって本当にはっきりするものなのでしょうか?」などとする視聴者の質問に回答した。

   記事の内容については「※文春の報道内容が真実かどうかは分かりません」とテロップを入れつつ、裁判で明らかになるのは「訴訟上の真実」だと説明。

   「本当の真実は神のみぞ知る」と述べる北村さんは、「人間が叡智を傾けて作った裁判制度の中で、裁判官が証拠を見て証人尋問も見て判断して事実認定をすること。そこで明らかになるのは、それは確かに『訴訟上の真実』なんですよね」と話す。

「これは人間の限界ですから。過去に遡って人の記憶の中を何かで探って、そこから映像を映し出して、それでもって事実認定する。そんなことできませんのでね」

   裁判には限界があるとしつつ、「その限界に挑んで、原告側・被告側がそれぞれ弁護士がついて叡智を絞って、専門家としての能力を最大限に発揮して証人尋問する、あるいは主張をする。そういうもので真実に近づけようとそれぞれが努力するんですよ」とした。

「条件がそろえば、99%あるいは95%くらいまでは真実に迫れる」

   北村さん自身の感覚としては、「双方が優秀な弁護士がつけば、裁判官もまともであれば、真実に相当程度近づくとは思ってます。かなり真実に近い判決が出る」という。

   補足として「片方がボンクラな弁護士で、あるいは両方ボンクラで、あるいは裁判官がかなりボンクラで、こういうことも実際上はあります。となると、真実からだいぶ離れた判決になるということはあると思います」とも説明。こうした状況を修正するために高等裁判所・最高裁判所があるとした。

「条件がそろえば、99%あるいは95%くらいまでは真実に迫れると私は思ってます。その条件というのは、双方の弁護士が優秀で、裁判官も非常に優秀だと。事実認定をする力がある場合のことです。そうすれば、そうそう嘘が罷り通るということはありません」

   その後、視聴者の質問について「本当に裁判って100%真実なんですか?という疑問を持っておられるんだと思うんです」と話す北村さんは、「確かに100%ですとは言えないです。これ人間のやることですからね。しかし当事者がそれぞれ100%に近づけるように一生懸命努力してるっていうことまでは言えるんですね」と説明した。

   コメント欄では、北村さんの解説に納得したと述べる声が寄せられている。

「本件、松本氏の件がどうといことではなく、裁判はこういうものだという、わかりやすい説明でした」
「北村先生は終始公正な立場で話されているのを聞き、改めて誠実で信頼できる先生だなーと思いました」
「勉強になります。真実は100%ではなくても時間をかけて行う裁判はかなり真実に近いものになるんですね」
「裁判での真実が意味するところ、真実の迫り方、非常に興味深い内容だった」
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