「花粉症で有休取りたい」でも上司は「そんなの病気じゃない」 つらい症状に共感してもらうとっておきの手段

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   東京都は2024年1月17日、今春の花粉の飛散開始日は2月8日から12日ごろで、飛散量は昨年の8割と想定されるとの予測を発表した。X(ツイッター)には、すでに今シーズンの花粉を自らの体で「検知」したとする証言が出始めている。

   花粉症の社会人は、症状があまりにひどい日は有給休暇を取得したいもの。だが、自分の上司が「花粉症でなんて、病気じゃない!」と聞く耳を持たない人物だったら......。

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発熱や倦怠感、眠気...わかってもらえない

   内閣官房の公式サイトに、「花粉症対策(厚生労働省)」という資料がある。2019年時点での日本国内の花粉症有病率は42.5%。となれば、「花粉症患者の部下」と「患者ではない上司」という組み合わせは世の中に多くあることだろう。

   東京都内の企業に務める40代女性のAさん。花粉による発熱や倦怠感、さらには眠気などの症状がメインだ。これらの症状があることは、以前から職場で公表してきたが、同僚や上司は花粉症ではない人ばかり。再三にわたって症状のつらさを訴えるも、理解があまり得られない日々が続いた。

   そんなAさんはある日、「ビジュアルで訴えれば良いのではないか」とひらめいたという。

   それは、

「今年から、目のかゆさが強まった」

と周囲に触れ回りつつ、実際に目がかゆい時にはこれ見よがしに目をかきながら、症状のつらさを訴えたのだ。すると、同僚の反応が以前よりも温かくなった。さらに、「花粉症で有給休暇など、まかりならん」としていた上司の態度も軟化。ビジュアルアピールを始めて以降、有休の取得を認められたという。

医師「発症を抑える努力伝えるべき」

   J-CASTニュースBiz編集部は、耳鼻科医の鈴木直弘氏にも話を聞いた。仙台市で耳鼻咽喉科医院の院長を務める。

   鈴木氏によると、実際に有給休暇が必要なほど症状がひどいレベルの花粉症患者は、そこまで多くはない。一方、上司が患者ではない場合、そのつらさを言葉で説明するのは「究極的には不可能」だと語る。その上で、

「花粉が飛び始める1月から耳鼻科で初期治療を受けて、上司に対して、花粉症の発症を抑える努力をしていると伝えるべきです」

と語る。自身の努力を事前にアピールした状況下で有休を申請し、上司の心に働きかけることが有効ではないかというのだ。加えて、花粉症による業務上のパフォーマンスの低下も訴えれば良いのではないかとも話した。

(J-CASTニュースBiz編集部 坂下朋永)

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