マクドナルド値上げでモスバーガーに客が流れる!? 一部商品で値段逆転もカギは価格帯の違いと専門家

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   マクドナルドが値上げする。2024年1月24日から、単品を中心とした一部メニュー(全体の約3分の1の品目)の税込み店頭価格が、10~30円上がるのだ。

   X(旧ツイッター)では、競合のモスバーガーと絡めて意見が広がった。今回の値上げで、マクドナルドとモスバーガーの類似メニューの値段があまり変わらなくなった、もしくはマクドナルドの方が高くなったとの指摘がある。競争に影響は出るだろうか。

  • マクドナルドとモスバーガーの価格が近づくと、何が起きるか?
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「フィレオフィッシュ」400円VS「フィッシュバーガー」390円

   マクドナルドは値上げにより、「てりやきマックバーガー」は400円に、「エビフィレオ」は430円に、「ダブルチーズバーガー」は430円になる。モスバーガーで類似する商品を見ると、「てりやきバーガー」430円、「海老カツバーガー」480円、「ダブルチーズバーガー」440円で、価格差が縮まった。また、マクドナルドの「フィレオフィッシュ」は400円に上がり、モスバーガーの「フィッシュバーガー」390円を上回る。

   このほか、マクドナルドの「チキンフィレオ」は現在の380円から410円に。モスバーガーの「チキンバーガー」360円との差が50円に開く(全て税込み価格。マクドナルドは都市部価格を除く)。

   マクドナルドが客離れを起こし、モスバーガーに「くら替え」する消費者が増えるだろうか。J-CASTニュースBiz編集部は、流通ジャーナリストの渡辺広明氏に今後を予想してもらった。

「ハンバーガーが食べたい」か、それとも...

   渡辺氏は、今回のマクドナルドの値上げがモスバーガーへの客流出といった「大きな動きにはならないでしょう」とみる。

「マクドナルドは、一番シンプルなメニューである『ハンバーガー』の価格が170円。モスバーガーの最もシンプルなメニューの『モスバーガー』は440円。ここから分かるように、マクドナルドは低価格帯に、モスバーガーは中価格帯にあると言えます。個々の商品で価格の逆転現象があっても、価格帯が動いたわけではなく、したがって客が大量に動く事態にはならないでしょう。

加えて、マクドナルド利用客は『ハンバーガーが食べたい』という意識が多いのに対し、モスバーガーに利用客は『モスバーガーの商品が食べたい』という明確な目的意識があるように感じます」

   「ハンバーガー」という大きな括りだと、マクドナルドをイメージする人が多いということのようだ。そうなると、商品単価が多少上がっても、ブランドにこだわらず一般的なハンバーガーを思い浮かべる人なら従来どおりマクドナルドを訪れるかもしれない。

   なお、渡辺氏はマクドナルドの「フィレオフィッシュ」と、モスバーガーの「フィッシュバーガー」について以下のように語った。前述の通り、マクドナルドが値上げによって価格が上回った商品だ。

「価格が逆転したことを機に、モスバーガーでフィッシュバーガーを頼んでみてはいかがでしょうか。私の感想ですが、マクドナルドのフィレオフィッシュに遜色なくおいしいです。それが、マクドナルドよりも安く手に入ることになるわけですからね」

(J-CASTニュース編集部 坂下朋永)

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