プロ野球西武はフリーエージェント(FA)でソフトバンクに移籍した山川穂高内野手(32)の人的補償としてソフトバンクの和田毅投手(42)を獲得する方針を固めた。日刊スポーツ電子版が2024年1月11日に報じた。この一報に韓国、台湾メディアが反応。和田の人的補償報道が「日本の野球ファンの間で議論を巻き起こしている」などと伝えた。
23年12月に山川がFAでソフトバンクに移籍。山川の昨季の年俸は2億7000万円(金額は推定)でAランクとみられ、西武はソフトバンクに対して金銭もしくは人的補償プラス金銭を要求することができる立場にあり、渡辺久信GM(58)は人的補償を選択することを示唆していた。
スポーツ朝鮮「プロ22年目にFA人的補償選手とは...」
24年2月に43歳を迎えチームの顔でもある和田の人的補償報道は野球ファンに大きな衝撃を与え、インターネットで話題となった。海外でも和田のニュースは速報され、野球が盛んな韓国と台湾メディアが反応した。
韓国スポーツメディア「スポーツ朝鮮」(WEB版)は、「42歳プロ22年目にFA人的補償選手とは... 通算『158勝』左腕和田西武移籍」などのタイトルで速報。「和田はソフトバンクが西武に提出した28人のプロテクトリストから漏れ、西武が昨シーズン8勝を挙げた和田を獲得することに決めた」と伝えた。
台湾メディア「自由時報」(WEB版)は、「ソフトバンクは山川を獲得し、西武がFA補償として和田毅を獲得することが噂されている」とのタイトルで記事を公開し、「このニュースは日本のファンの間で議論を巻き起こし、多くのソフトバンクファンに衝撃を与えた」と伝えた。
同メディアは「今年2月に43歳になる和田選手は『松坂世代』最後の現役選手」と紹介し、「昨年は21試合に出場し、そのうち20試合に先発出場。チーム2位の8勝を記録し、チームで4番目に多い100イニングを投げた」と指摘した。
台湾・自由時報「このベテランを失う可能性があり、投手陣の陣容にも影響」
さらに「小久保裕紀新監督は以前、和田が今季開幕の先発ローテーションの一員になると述べており、和田もパ・リーグ初の40歳以上の選手の二桁勝利を目指しているが、ソフトバンクはこのベテランを失う可能性があり、投手陣の陣容にも影響を及ぼすことになるだろう」との見解を示した。
早稲田大学出身の和田は02年ドラフト会議の自由獲得枠でダイエーホークスに入団。左のエースとしてチームに貢献し、10年には17勝をマークした。11年オフに大リーグ、ボルチモア・オリオールズに移籍し、13年オフにシカゴ・カブスに移籍。15年オフに古巣ソフトバンクに復帰し16年は15勝を挙げた。日本では16年通算158勝、防御率は3.18。