2年連続Bクラスに低迷し、阿部慎之助新監督の下で再スタートを切る巨人。今オフはオリックスから近藤大亮、ソフトバンクから高橋礼、泉圭輔をトレードで獲得し、現役ドラフトで馬場皐輔が阪神から移籍。さらに、昨季まで阪神でプレーしたカイル・ケラーの獲得を発表した。昨季は救援陣のチーム防御率がリーグワーストの3.81とふるわなかっただけに、課題の中継ぎ強化に精力を注いでいる一方で、気になるのは右の強打者が一斉に退団したことだ。
中島宏之は戦力構想から外れ、中日に移籍。アダム・ウォーカーをトレードの交換要員でソフトバンクに放出した。中田翔は来季が3年契約の2年目だったが、出場機会を求めて来季の契約をオプトアウト(破棄)して自由契約に。中日への移籍が決まった。
「強打の捕手」大城卓三に期待集まる
スポーツ紙デスクは「昨年は故障で思うような活躍ができなかったが、5番に入った中田が相手バッテリーに与える脅威は大きかった。代わりの5番に誰を入れるか。最も期待されるのは大城卓三です」と期待を込める。
「強打の捕手」で知られる大城は昨季134試合出場で打率.286、16本塁打、55打点をマーク。5番でチーム最多の58試合出場した。捕手は守備の負担が大きいが、大城はクリーンアップを託せる素材だ。その他には23年シーズンに頭角を現した秋広優人、実績十分の丸佳浩も有力候補になる。リーグ連覇を飾った20年は丸が主に5番に入り、打率.284、27本塁打、77打点の好成績を残して大きく貢献した。
今季の新打線で5番打者に託すのは――。
(中町顕吾)